質問主意書

第80回国会(常会)

質問主意書


質問第一二号

沖繩県における米軍の油送パイプラインの撤去等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十二年三月二十四日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 河野 謙三 殿


   沖繩県における米軍の油送パイプラインの撤去等に関する質問主意書

 沖繩県における油送パイプラインは、那覇市や浦添市など住宅密集地を串刺しにする形で延々と敷設されているばかりでなく、小学校の校庭にまで敷設されていて、極めて危険であり、消防法上も違法性がある。現にパイプの損傷、腐食等に起因すると思われる油漏出事故が続出したことは周知の通りである。したがつて、これらのパイプラインは、早急に全面撤去すべきものと考える。
 そこで、以下の諸点につき政府の考えを伺いたい。

一 政府は、昭和五十一年七月十八日に行われた第十六回日米安保協議委員会において、パイプラインの撤去等について、米国との間で合意をしたと聞いているが、その内容(場所・区間・名称等)を具体的に示されたい。また、合意事項について政府としてはいつまでに完了する考えであるか。

二 パイプライン撤去等に関する昭和五十二年度予算額及びその使途の内訳を詳細に示された。

三 宜野湾・那覇間を通るパイプラインの撤去は、住民の生命・身体・財産の安全を確保する上から特に急を要するが、いつまでに撤去するつもりであるか、その時期を明示されたい。

四 沖繩市立北美小学校校庭を通つているパイプラインは、児童生徒の生命・身体の安全を図るため早急に撤去されるべきであるが、いつまでに調査し、またいつまでに撤去するのか、その時期を明示されたい。

五 前述の第十六回日米安保協議委員会以来八か月以上が経過しているが、合意事項について、いかなる進展をしているのか示されたい。

六 横浜市の米軍基地においては、昭和五十一年十二月二日の日米合同委員会において政府が米軍と話し合い、米軍基地内の貯油所について立入調査を認められているとのことである。沖繩県においても、住民の安全を図るため同様の米軍基地内立入調査を認められるべきものと考えるが、政府にその意志があるかどうか伺いたい。

  右質問する。