質問主意書

第78回国会(臨時会)

質問主意書


質問第五号

国鉄の優待乗車証に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十一年十月十九日

野末 陳平   


       参議院議長 河野 謙三 殿


   国鉄の優待乗車証に関する質問主意書

一 史上空前の赤字をかかえた国鉄が、各種の優待乗車証を大量に発行している事実は、私のこれまでの質問主意書によつても確認ずみである。運賃の大幅値上げを目前にした今こそ、この種の優待措置を整理、縮小、廃止して、国鉄の自省の姿勢を国民の前に明らかにすべきである。本年二月の私の同じ趣旨の提案に対して、当局は「慎重に検討したい」との回答をよせているが、いまや事態は「検討」から「実行」の秋に入つたと思う。当局の積極的な回答を求める。

二 とくに、衆・参両院の国会議員に発行している無料パスは、国会法の定めがあるとはいえ、現行のような全線、通年の無料パスを無条件で交付するという方法では、規定の「会期中及び公務のため」という条件が厳密に守られず、国民からも「公私混同のおそれがある」と批判をうけている。そこで、当局は、現行の交付方法を改め、会期中のみ有効な無料パスを発行し、会期外の公務用には利用者がそのつど利用区間を申請して乗車券の交付を受けるようにすべきである。今回の国鉄の危機克服にあたつては国会議員といえども例外は許されない。等しく責任の一端を負うべきであると考える。当局の見解を問う。

  右質問する。