質問主意書

第76回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第六号

内閣参質七六第六号

  昭和五十年十月九日

内閣総理大臣 三木 武夫   


       参議院議長 河野 謙三 殿

参議院議員秦豊君提出YX開発問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出YX開発問題に関する質問に対する答弁書

一、について

 民間機の開発を成功させるためには、世界的な航空機の開発状況、市場の動向等を勘案しつつ弾力的に進めることが必要である。
 今後、世界の景気回復に伴い航空旅客需要の好転が期待されており、また、騒音対策の強化、旧式ジエット旅客機の退役時期等から一九八〇年代初頭にはYXクラスの需要が相当生じてくるものと見込まれる。このタイミングに合うよう諸般の状況を見極めつつ、開発時期を決定する必要があり、現在のところ、試作機の製造着手(いわゆるゴーアヘッド)は一九七六年以降となると考えている。

二、について

 昭和四十九年度から同五十年度への繰越し額は、十二億一千八百十六万八千円である。

三、について

 現在、共同事業開始のため、鋭意、(財)民間輸送機開発協会とボーイング社で交渉を進めているところであり、その進展如何によつて、予算の執行状況が決まつてくるので、現在のところ、確たることは申し上げられない。

四、について

 現在、前述のように日米間で交渉中であるので、その推移を見極めた上で検討したい。

五、について

 ボーイング社と(財)民間輸送機開発協会との間で取り交した覚書については、民間の間の取決めであるので、政府側として内容を申し上げることは差し控えたい。

六、について

 今のところ、十月にボーイング社と(財)民間輸送機開発協会の首脳が会談を行う予定については承知していない。来年度予算等については、日米間の交渉の推移を見極めた上で検討したい。