質問主意書

第74回国会(臨時会)

質問主意書


質問第九号

タバコ並びに酒の値上げに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和四十九年十二月二十一日

辻 一彦   


       参議院議長 河野 謙三 殿


   タバコ並びに酒の値上げに関する質問主意書

 政府は新年度よりタバコ並びに酒を大幅に値上げする考えといわれている。タバコ並びに酒は勤労大衆にとり欠くことのできない嗜好品であり、また明日の勤労のための必需品でもある。したがつて、これが値上げは、実質的増税であり、タバコまでという心理的影響も大きいものがあり、値上げすべきでない。特に大衆向けのタバコと酒については特別の配慮を行うべきであると考える。
 よつて次の諸点につき政府の見解を問う。

一、一日一箱百円をタバコ代に当てている勤労者は五〇%値上げにより月一、五〇〇円の支出増となり、実質的には新年度増税第一号となるのではないか。

二、専売益金が六〇%を割るから値上げというが、専売納付金の一般会計に占める割合は、戦後の二〇%から、二・四%となつている。値上げにより国庫収入が増えるための利益よりも、専売のタバコまでが値上がりという、インフレに与える心理的影響がきわめて大きい。物価抑制の上からもタバコは据置くべきでないか。

三、専売会計は他の公共料金のように赤字が出ているのとちがい、タバコの場合は黒字で専売益金は四十八年度で三、七六六億円の黒字である。政府が価格をきめるものの中で一つ位は値上げを押さえ据置くべきでないか。

四、特に大衆向けのタバコの値上げはやめて据置くべきでないか。

五、同様趣旨により、酒の場合も特に勤労大衆向けの二級酒の酒税は据置くべきでないか。

六、政府は、政府関係公式会合などに、純国産米より製造される日本酒を、まづ第一に使用すべきでないか。

  右質問する。