第74回国会(臨時会)
質問第七号
農地相続税の改正に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和四十九年十二月二十一日 辻 一彦
農地相続税の改正に関する質問主意書 政府自民党の永年にわたる失政によるインフレ、物価高、とくに列島改造論による地価の高騰は異常なものがある。このため農地価格の急上昇が起り、かつては大部分の農家にとり無縁であつた相続税が、今や大部分の農家に対し、大きな負担となり、とくに都市近郊の農家は巨額な相続税の負担のため、農地を売らざるを得なくなつている。農業をやる気のある農家が、相続により土地を手放し、経営規模が維持できなくなるとは、日本農業の将来のため由々しき問題である。世界的食糧危機の中で先進諸国が、高い食糧自給率を確保しているのに、わが国は急転直下、今や自給率四割を切ろうとしている。このような中で、日本農業と農民生活を破壊する現行相続税をこのままにしておくことは出来ない。
一、農地の相続制度改正に当つては、税制問題の視点のみでなく日本農業と農民生活を守ること、食糧自給体制確立の立場から対処すべきでないか。 二、現に営農を行うものの農地については、時価評価方式をやめ、農業収益を基とした評価を行うべきでないか。 三、相続税法改正に当つては、特別軽減措置(延納、免税)、最低課税限度引上げ、税率手直しなどの一時的な措置でなく一、二、に示した原則に基づく抜本的改正を行うべきでないか。 四、政府は通常国会に改正案を提出するのか。するならばその改正構想の骨子を明らかにせよ。 右質問する。 |