質問主意書

第26回国会(常会)

答弁書


答弁書第六号

内閣参質第六号
  昭和三十二年二月二十二日

内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 岸 信介      


       参議院議長 松野 鶴平 殿

参議院議員青山正一君提出根室近海漁業の日ソ暫定協定に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員青山正一君提出根室近海漁業の日ソ暫定協定に関する質問に対する答弁書

一、わが国としては千島及び国後択捉の領土帰属問題が未解決であり又歯舞、色丹についても現実の引渡は平和条約締結の時となつています。従つて領土問題に影響を及ぼす問題については慎重に考究を要するものと考えています。もつともこの近海に発生する漁船のだ捕事件については差し当りその状況に応じてその都度ソ連側と交渉するより外ないと認められます。

二、一九三〇年の北氷洋バレンツ海におけるトロール漁業に関する英ソ間の協定は、ソ連側の英国との通商協定締結希望等の事情の下に成立したものであり、その経緯において日ソ間の問題とは著しく趣を異にするものであります。

三、日ソ漁業委員会の関係については目下開会中であり、これに言及し得る段階にはいたつていません。