質問主意書

第24回国会(常会)

答弁書


答弁書第五号

内閣参質第五号
  昭和三十一年二月二十一日

内閣総理大臣 鳩山 一郎      


       参議院議長 河井 彌八 殿

参議院議員青山正一君提出中央卸売市場法改正に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員青山正一君提出中央卸売市場法改正に関する質問に対する答弁書

 現行中央卸売市場法は大正十二年制定されたものであり、その後の生鮮食料品の流通取引の実情の変化にかんがみ、政府においてもこれが改正につき検討する必要を認め従来もその検討を進めて来たのであるが、殊に昨年においては、本問題の重要性にかんがみ、広く中央卸売市場関係者及び学識経験者より成る中央卸売市場対策協議会を設け、農林大臣から十一月十二日中央卸売市場の改善整備に関しとるべき方策について諮問した次第である。右の協議会において慎重討議の結果、昨年十二月十九日、別紙の通り、卸売人の整備、仲買人等の地位の確立、中央卸売市場における取引の適正化、所謂類似市場等の諸問題について答申がなされたのである。同答申においては、生鮮食料品の市場に関する根本的な問題については今後とも関係各方面の意見を聞いて慎重に検討を続けることを要望すると共に、差当り右の諸問題について必要な法的又は行政的措置をとることを要望する旨述べられている次第である。
 政府としては、右の答申を尊重しつつ更に慎重考究を重ね、今国会においては、御質問の諸点におおむね触れて中央卸売市場法の改正法律案を近日提出する予定である。
 次に、御質問の各項についての所見としては次の通りである。

第一点、中央卸売市場法の整備充実については、現行法律、施行規則の規定につき又その他必要と思われる事項について検討中である。

第二点、普通の食品市場に関し法律の規定を設けることについては、今後とも慎重に検討することと致したい。

第三点、中央卸売市場に関する監督措置については、開設者の市場運営の自主性を尊重しつつ、諸般の事情を考慮し適切なる監督措置をとることを考究中である。

第四点、仲買人の地位の明確化については、その必要性を考慮の上、法改正について目下考究中である。

第五点、卸売人及び仲買人の員数については、市場の実情に応じ定められるように致したいと考えており、これにつき目下検討中である。

第六点、小売人の登録制等の可否については、諸般の事情を検討する必要があり、今後とも慎重に考究したい。

第七点、所謂類似市場については、これに対し規制等の措置をとることにつき考究中である。