質問主意書

第19回国会(常会)

質問主意書


質問第六号

建設省職員の定数に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十九年三月十五日

田中 一      


       参議院議長 河井 彌八 殿



   建設省職員の定数に関する質問主意書

 政府は昭和二十九年一月二十日の閣議において建設省の定数を七四九名減員するよう決定した。しかるに二十六年の行政機関定員法改正以来、事業量は増加の一途をたどり、特に二十五年以来の保安隊工事、駐留軍工事の施行は著しく定数の不足を招来している。
 そのため、現在定数一〇、七八〇名に対し、これと全く同一勤務に服し、長期に雇傭されている常勤労務者(準職員)は、六、〇〇三名、常勤的非常勤職員は二十八年五月一日現在の調査によつても八、七〇二名と聞いている。
 これらの事実は明らかに建設省の職員の定数が絶対的に不足していることを物語つており、且つ政府がこれらの実体を無視していることを意味している。
 国民の与論が「水害から郷土を守れ」「公共事業の円滑なる遂行」を要望している折柄、七四九名の減員を行うが如きは、まつたく当を得たものではないと考える。よつて次の諸点について回答いたされたい。

一、地方建設局所管の公共事業費の中、直轄直営施工の額、直轄請負施工の額および国庫補助金による施工の額を二十六年以降、年度別に示されたい。

二、この額にもとづいての二十六年以降の一人当り、消化予算額はどれだけ増大しているか。

三、準職員、補助員であつて直接功程に関係しない事務、技術系の職種にあるものは、部費でまかなうのが原則だと思うがどうか。

四、保安隊、駐留軍工事を実施するに当り、職員の定数に関し、どう処置したか。

五、大蔵当局、行政管理庁および政府は、七四九名を減員するに当つて、どういう配慮を行つたか、又その減員した根拠は何によつたか。