質問主意書

第15回国会(特別会)

質問主意書


質問第三号

東京水産大学校舎問題についての質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十七年十月二十五日

青山 正一      


       参議院議長 佐藤 尚武 殿



   東京水産大学校舎問題についての質問主意書

一、東京水産大学校舎問題については、さきに提出した質問主意書に対して、一応の経過につき説明があつたが、爾後、問題は解決の方向に進展しないことを遺憾とし、本年七月十二日参議院文部委員会において、出席の岡崎外務大臣に質問の結果、東京都品川区所在の旧海軍経理学校跡の米軍補給部隊は、世田谷区用賀町に移転の予定であるが、目下衛生試験所が使用中であるので、その移転先が決定しないため、接収解除を見ないのであるとの答弁があつた。

二、次で、本年九月十三日東京水産大学学生代表が、伊関外務省国際協力局長に会見した際、米軍補給部隊の移転先は、前記用賀町の外二ケ所であり、既に一部ずつ移転に著手せられているが、工事遅延のため、接収解除も遅延を免れないであろうと言明があつたとのことである。

三、果して然らば、移転工事は、何時完成を見るのであるか。伊関局長は学生代表に対して、著工後二ケ月以内に完成の予定であるとも言明せられた趣であるが、該工事は既に著手せられているのであるか、又既に著手せられているとすれば、完成の時期は当然予想し得べきであると考えるが、その時期を明示せられたい。

四、既に一部ずつ移転が行われているとも伝えられているが、全部の移転が完了しない限り、東京水産大学校舎に充当せられないのであるか。又来学年(明年四月)までには、部隊の移転が完了し、接収が解除せられるものと了解してよいのであるか。

五、更めて申すまでもないことと信ずるが、旧海軍経理学校跡の接収が解除せられた暁には、東京水産大学校舎に充当される既定方針が、必ず実行せられるものと了解しているのであるが、この機会に重ねてその点を明示せられたい。