第10回国会(常会)
答弁書第六号 内閣参質第六号 昭和二十五年三月二日 内閣総理大臣 吉田 茂 参議院議長 佐藤 尚武 殿 参議院議員青山正一君提出ダレス吉田往復書簡に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員青山正一君提出ダレス吉田往復書簡に関する質問に対する答弁書 一、日本が講和条約の成立に伴い完全な主権を回復した後は、連合国最高司令官によつて設定されたいわゆるマツカーサー・ラインが、そのままの形において存続することは考えられない。 本邦の西部海域及び北方海域に関し、講和条約によつて、これが如何に処理されるかは他の同様の問題と同じくお答えできる段階にない。 二、「百五十海里以内の漁業禁止を内容とする漁業協定」については何も承知しておらない。 三、漁区拡張に関しては、政府は、連合国総司令部に度々懇請を重ねている。しかしその見透しについては未だお答えする段階にない。 |