質問主意書

第8回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二号

酒税引下げに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十五年七月二十二日

駒井 藤平      

       参議院議長 佐藤 尚武 殿



   酒税引下げに関する質問主意書

一、最近酒税引下げの熱烈な要望が各地方にほうはいとして起つており、現に多数の請願、陳情が受理されているが、この要望は真に当然のことと思料する。

一、政府は、この臨時国会に酒税引下げ案を提出すべきである。その用意ありや。

一、現行酒税率によれば大衆飲料(特に米の主産地である農村大衆の)である清酒第二級の価格は、現在の農村経済と甚しく遊離した高価なものとなつており(米一斗五升を供出しなければ二級酒一升を購入できない)これが密造の主因となつている。清酒第二級は密造撲滅策として特に大幅な引下げが必要である。政府の所見如何。

一、酒類の密造は取締のみでは絶対に撲滅できない。酒税の大幅引下げ以外に密造撲滅の方策はない。酒税歳入予算千三十億円は多額である。政府はこの予算額を減額補正する必要がある。その用意ありや。

一、政府は現在全国到るところに半ば公然としかも大規模で敢行されている酒類の密造が、国民の風紀上又は保健衛生その他社会生活上に及ぼす悪弊を如何に考うるや。