第7回国会(常会)
答弁書第二五号 内閣参質第一三号 昭和二十五年二月十四日 内閣総理大臣 吉田 茂 参議院議長 佐藤 尚武 殿 参議院議員三好始君提出花き園芸に関する質問に対し、別紙答弁書を送付した。 参議院議員三好始君提出花き園芸に関する質問に対する答弁書 一、我国の花き園芸は、戦争以来あまりふるわなかつたが、最近の農業事情や、貿易事情から漸次復興を見ている。 農林省においては、戦時以降退歩又は絶滅した花きの改良増殖を図るべく、戦後間もなく関係方面にその改良増殖のもととなる花きの原種子の輸入を懇請していた。 これに対しては関係方面の好意によつて、既に昭和二十三年十二月米国より一、二年生花き種子等約二〇種、二三、三七五ポンドの輸入をみたので、これ等は直ちに花き関係のある農事試験場や種苗生産業者等へ配付し、その活用を図つてきた。 而して花き種苗の今後の輸入については自由輸入態勢に加え、更に欧米各地域よりの輸入資金の割当上、次の様に計画している。
二、次に花き園芸に関しても農産種苗法の活用を図るべきであることに鑑み、同法による農林大臣の指定種苗中に花き類を加えて、新品種の名称登録の道を拓くこと、その他について今国会に同法の一部改正法案を提出中である。 三、戦後における花き種苗の輸出入状況は次の通りであつて、特に輸出については米国を主とする海外の需要を考える時、今後我国の花き種苗は優良種の作出、増殖と生産コストの低下を図ればその将来は相当期待すべきものがあるものと考える。 (一) 輸 出
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