質問主意書

第6回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一三号

内閣参甲第一三九号
  昭和二十四年十一月十八日

内閣総理大臣 吉田 茂      


       参議院議長 佐藤 尚武 殿

参議院議員岩間正男君提出朝鮮人学校閉鎖接収に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員岩間正男君提出の朝鮮人学校閉鎖接収に関する質問に対する答弁書

一、(1) 朝鮮人児童生徒を公立学校に収容する際に小学校では正規の授業時間外に適当な方法で朝鮮語朝鮮歴史等を教えることは差支えない、中学校では右のほか外国語として朝鮮語を教えることができるという通達を出しましたが、朝鮮人児童生徒が僅かしかいない場合には、朝鮮人のために特別な学級を設け、又は朝鮮語等の教員を採用することは困難であると思います。
(2) 私立の朝鮮人学校の児童生徒の数は小学校約三万六千人、中学校四千人でありますが、公立学校に収容すべき正確な児童生徒数、これに伴い増員を要する教員数及び増加を要する教室数等については、目下照会中であります。

二、従来から相当多数の朝鮮人子弟が公立学校に在学しておりますが、民族的偏見のため紛争の起つたような事例を聞いておりません。今回の措置により新たに公立学校に朝鮮人子弟を収容する場合にも関係者の特別の配慮と協力により、かかる紛争事例の絶無を期している次第であります。