質問主意書

第5回国会(特別会)

答弁書


答弁書第五十三号

内閣参甲第六二号
  昭和二十四年四月二十二日

内閣総理大臣 吉田 茂      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員三好始君提出農家の麹共同製造場許可に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員三好始君提出農家の麹共同製造場許可に関する質問に対する答弁書

 農家の麹製造に関しては、現在政府は農民が都道府県知事の定める数量の範囲内で、その保有主食の中から米麦等を麹の自家製造又は製造業者に対する委託製造の目的で使用することを認めている。
 米を原料とするものの製造は、それは酒類密造の具に供せられる虞が充分あるので、慎重を期し、目下のところ何人に対しても、新規に免許を附与しない方針を採つている。
 又米以外の原料を使用するものについては、法定の要件を具備し、且つ味噌醤油等の共同醸造場であつてその場で、その麹が原料として使用せられる場合等酒類密造のために使用される懸念の生じないことがあきらかなものについては、免許を附与することと致している。
 政府としては現在免許者の数は相当多く、十分需要に応ずることが出来てをり、免許者の数を余り多数とすることは弊害が多いと考えている。