質問主意書

第5回国会(特別会)

質問主意書


質問第八十七号

農家の麹共同製造場許可に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十四年五月十日

三好 始      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   農家の麹共同製造場許可に関する質問主意書

 質問第五十三号「農家の麹共同製造場許可に関する質問主意書」に対する政府答弁は問題の焦点が外れているので重ねて次の点を明らかにせられんことを要求する。

一、農家の自家製麹を認めながら、それを合理化するものとしての農業協同組合等による共同製麹に何故免許を与え得ないのか。この場合の共同製造場の免許は実質的には自家製麹が共同製麹に移行するものであり、部分的に製造業者に依託していたものが共同製造場に移行するに過ぎない。即ち新なる需要に応ずるための新規免許とは異るものといわねばならぬ。
 前回の政府答弁の趣旨は右の問題に対する何等の解答となつていないのであつて徒らに農業協同組合の自主的活動を抑圧せんとする印象を受けるのみである。

二、尚前回の答弁において明らかにされた如く米を原料とするものの製造は何人に対しても新規免許を附与しない方針のようであるが、海外よりの引揚者であり外地にて製麹業に従事していた者の如く特殊な事情にある者にも絶対に例外を許さない方針なのかどうか明らかにせられたい。