質問主意書

第3回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第二十七号

内閣参甲第一九一号
  昭和二十三年十一月三十日

内閣総理大臣 吉田 茂      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小林勝馬君提出盲人の点字投票に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小林勝馬君提出の盲人の点字投票に関する質問に対する答弁書

 盲人の点字投票については従来より種々検討せられ、その制度は現行のものを以て概ね整備の域に達しているものと考えるが、その実施の面において、なお御説の通り遺憾の点があるということであれば、更に実情調査の上点字器及び投票用紙について改善を加えてゆきたいと考える。

第一点、点字器については、投票の公正確保のため現行通り投票所に設備されているものの外使用することができないこととする方が適当と考えるが、その整備については至急考究する。

第二点、投票用紙の紙質の粗悪化が無効投票を生ずる最大の原因と考えるので、現下の用紙需給状況の範囲内で、御意見に副い、官制ハガキ程度の紙質のものを使用するよう、速かに措置を講じたいと考える。

第三点、官制ハガキ又は入場券等の使用は現行法上、投票用紙はすべて一定の様式のものとし、これを公給することとされてをり、投票の公正を維持し、秘密投票の原則に副うためこれを抂げることはできないと考える。従つて第二点投票用紙の紙質の改善に努力することを以つて諒承せられたい。