第3回国会(臨時会)
答弁書第十六号 内閣参甲第一八〇号 昭和二十三年十一月三十日 内閣総理大臣 吉田 茂 参議院議長 松平 恒雄 殿 参議院議員小川友三君提出紡織工業に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員小川友三君提出紡織工業に関する質問に対する答弁書 一、繊維工業用資材について 昭和二四年度石炭及電力の配当見込は目下の処最後的な需給計画が完成していないので正確な見込は困難であるが輸出産業の大宗である繊維産業の重要性にかんがみ繊維製品の輸出増加に即応して石炭電力等の運転資材並びに鉄鋼等建設資材も優先的に配当することにしているから相当増加せられる見込である。 二、繊維工業用資金について 繊維工業については、綿紡四、〇〇〇千錘、スフ紡五〇〇千錘、梳毛七三三千錘、紡毛八一五セツト等それぞれGHQより復元を許可せられているが特に繊維工業の振興如何が欠乏経済下にある日本の輸出力を左右する最大のフアクターである現状において、その復元はまさに緊急を要する問題である。 右の如き事情に鑑み復元計画に対する資金面の援助は従来も或程度行つて来た処であるが今後も必要に応じこれを継続し可及的速かに復元を完了せしめたいと思う。 |