第2回国会(常会)
答弁書第百二十六号 内閣参甲第一二八号 昭和二十三年六月十一日 内閣総理大臣 芦田 均 参議院議長 松平 恒雄 殿 参議院議員小川友三君提出私鉄買収に関し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員小川友三君提出私鉄買収に関する質問に対する答弁書 私設鉄道は一地方の交通を目的とするものであり、それ自体としての使命を有するものと考える。 私設鉄道を買収するには国内輸送の綜合的な観点からこれを検討すべきものであつて、単に国鉄財政の赤字補填という目的から有利な私鉄を買収するが如きは民業圧迫の意味からも賛成し難い。 又現在の財政状態から見てこのための買収公債を発行する余裕はない。 なお、現在私鉄においてもその経営は著しく困難で先般一般物価に先がけて暫定措置として七五%の値上げをしなければならなかつた状態で採算のよい私鉄は殆んどないことを了解せられたい。 |