質問主意書

第2回国会(常会)

答弁書


答弁書第百十四号

内閣参甲第一一五号
  昭和二十三年五月二十八日

内閣総理大臣 芦田 均      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出税務署現状打開に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出税務署現状打開に関する質問に対する答弁書

一 税務署長は警察署長と等しく、特殊な職務にある関係上官舎の必要を痛感している次第であるが、税務署の数は全国に四百五十一ケ署もあつて、これを同時に措置することが、現下の資材、資金面から困難である。しかし税務の重要性に顧みて、財政事情の許す限りにおいて可及的速に官舎の設置を図るべく考慮したい。

二 民間からの寄附については、税務の特殊事情もあり、極力これを避けたい。

三 税務署員の現員は定員に比較して本年四月一日の現在では全国平均で六六%という充員状況で、就中大都市方面において充員が思うように到つていないが、これは急速に大量の増員を図る必要に迫られたことと住宅難によるものと考える。よつて職階給の採用に当つては特別職階を制定して、給与の面においてもでき得る限り優遇を図ると共に合宿施設等の拡充によつて急速に充員するよう努力中である。

四 戦時中の税務署員の待遇は他に較べ若干低位にあつたが旅費、賞与等実質的給与によつて略々均衡を得ておつたと考えられる。現在の給与としては過般行われた給与の凹凸是正によつて一般と同一水準に引上げると共に税務特別手当を支給し第一線税務職員の給与の優遇を図つている。
 なお今回の職階給与制の採用に当つては右の税務特別手当を含めて職務内容に即した給与制度の確立に折角努力中である。