第2回国会(常会)
答弁書第百六号 内閣参甲第一〇八号 昭和二十三年五月十五日 内閣総理大臣 芦田 均 参議院議長 松平 恒雄 殿 参議院議員藤野繁雄君提出農道の改良新設に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員藤野繁雄君提出農道の改良新設に関する質問に対する答弁書 (一)及び(二) 改良及び新設を要すると認められる農道の事業量(里程)は三二、八三二、二八四間である。 これは昭和二十三年二月二十三日各都府県知事の調査報告に基いたものである。その過半は改良であると想定される。 (三) 農道整備事業は昭和十八年秋より十九年春における第二次土地改良事業において、その一部として初めて大々的に予算化され実施せられることとなり爾来三次、四次、五次の各土地改良事業の一翼として着着施行せられて来ており、その計画、実績、及び経費予算を示せば次表の通りである。
各次の土地改良事業においてその実績は計画以上に進捗している現況である。勿論これは予算単価にゆとりがあるため計画を上廻つたのではなく農民の本事業に対する要望が熱烈であるため補助率の低下をも忍んで施行した結果によるものである。近く農地解放は一応終了し、耕地の交換分合の希望が高まり耕地の区劃整理が希求せられることは明らかである。区劃整理には農道整備事業が包含されて来る訳で将来益々本事業に対する要望は高まつて来るものと考えられる。 (四) 開拓局においては開拓事業実施要領を策定して今後五ケ年乃至十ケ年に亘る開拓計画を樹立したのであるが、農道整備事業もその一環として立案されている訳でその計画内容を示すと次表の通りである。 表 (五) 右の計画に基いて二十三年度事業量として一、〇〇〇、〇〇〇間を計画しているのであるが、暫定予算期間中は新規事業は全く認められず従つて本事業も未だ予算化されていない。 |