質問主意書

第2回国会(常会)

答弁書


答弁書第九十三号

内閣参甲第九三号
  昭和二十三年五月七日

内閣総理大臣 芦田 均      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出国会議員海外特派に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出国会議員海外特派に関する質問に対する答弁書

一、終戦以来今なお日本人の海外渡航は総司令部により禁止されている。今日までに日本人の海外渡航を許された若干の例は、東亜地域における戦犯関係用務のため、或は宗教、社会事業関係会議出席のため其の他特に総司令部から命ぜられた場合に限られている。従つて政府としても御質問の御趣旨には同感であるが、目下のところまだこれを実現する段階に達していない。ただ最近発表されたマツクアーサー元帥の米陸軍長官宛書簡等に徴すれば、総司令部においても漸次日本人の海外渡航を認めるよう努力せられている模様であるから遠からず御質問の御趣旨の達成せられる日の来たらんことを希望する。

二、この点に関しても御趣旨には同感であるが、前述の理由により目下のところ実現は困難である。