質問主意書

第2回国会(常会)

答弁書


答弁書第六十三号

内閣参甲第六四号
  昭和二十三年四月二十七日

内閣総理大臣 芦田 均      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出水産物増産計画に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出水産物増産計画に関する質問に対する答弁書

一、昭和二十二年度における海草(あらめ、かじめ、くろめ等)の集荷数量は約二〇〇万貫であるが、その配給は代用食糧、加里塩及びアルギン酸製造用に重点をおいてきた。
 現在国内における沃度及び加里塩の生産工場の能力は年産沃度約八〇屯、加里塩約四〇〇〇屯であり原料海草約二七〇〇万貫を必要とするが、生産工場の所要副資材の確保が困難であり且つ原料海草の集荷が十分でないために、その生産能力は十分に発揮されていない。昭和二十三年度における海草の集荷見込数量は工業用として約三四〇万貫で沃度一〇屯、加里塩五〇〇屯の生産見込であるが、今後原料海草採取に関する資材、資金の確保の斡旋、沃度、加里塩その他生産品の公定価格の改定等によりその生産を増強し輸出の促進を図つていきたい。

二、政府は昭和二十三年度における水産物の生産、出荷、配給強化対策を樹立するとともに水産物の増産に関する長期計画を策定中である。
 昭和二十三年度における魚介類の集荷目標は五三五〇〇万貫で全量国内の配給に充当し輸出は困難であるが将来は漁区の拡張、漁船の建造、生産資材の確保等により増産を図るとともに国内における配給の確保並びに国外への輸出を図つていきたい。