質問主意書

第2回国会(常会)

答弁書


答弁書第四十九号

内閣参甲第四六号
  昭和二十三年四月六日

内閣総理大臣 芦田 均      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出国民パス設定に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出国民パス設定に関する質問に対する答弁書

 国民パスは、御質問の如き犯罪の捜査、職業の調査には、或程度便利であらうが、その効果はそれ程大きなものとは考え難く、又これにより課税することにも疑問がある。
 而して国民パスの制度を採用するには、その前提として全国民について登録制度を実施しこの職業、住所等の現状を常に登録することが必要で、この国民登録制度及び国民パスの制度の実施には莫大な費用、資材、手数を要し、而もこれを励行することは容易ではない、従つて、只今のところ国民登録制度及び国民パス制度は、これを採用する考えはないが、なお研究したい。