質問主意書

第2回国会(常会)

答弁書


答弁書第十四号

内閣参甲第一八号
 昭和二十三年一月六日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出乳牛牧場国営に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出乳牛牧場国営に関する質問に対する答弁書

 質問の御主旨の如く現今の牛乳不足は真に国民栄養上、ことに乳幼児にとつては極めて憂慮すべき状態にあるので、政府においても牛乳増産の急務であることを痛感し、乳牛の飼料並びに生産資材の確保をはかり、又牛乳供出に対する報奨制度を設ける等極力現有資源の活用に努力しているが、食糧事情の急迫により配給飼料の確保は勿論、飼料作物の栽培も亦実施困難な実情にあつて、牛乳の生産確保上遺憾の状態を示している。しかして牛乳生産の重要な要素である乳牛増産に関しては、さし当つて戦前の保有頭数までは思速に恢復すべく、目下主務局において他の家畜と共に増殖計画を立案中であつて、これに関連して国においても昨年来従来主に種馬牧場であつた国営の種畜牧場の内、十一ケ所において新に乳牛を繁養し、乳牛の改良増殖の基礎となる原種牛を生産し、民間に配布することとし、各種畜牧場とも施設の転換整備に努めている次第である。