質問主意書

第2回国会(常会)

質問主意書


質問第二十三号

教職員適格審査についての質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十三年一月三十一日

北條 秀一      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   教職員適格審査についての質問主意書

 教職員適格審査によつて不適格と査定された者が異議を申立てた場合に、中央審査委員会は、その異議に基づいて再審査を行つているが、その審査方法は合理的でないと思われるので、次の点について政府の見解を知りたい。

一、異議申立てのあつた件について、これが再審査のために現在とられている方法は、適格審査室主事(兼中央審査委員会幹事)のみによつて再調査が行われている。そして主事の報告する資料によつて委員会は再審査を行つているということであるが、これは余りにも簡便便宜主義であつて、人の既往を判定し従つてその将来を決定するには合理的ではない。
 このことは現在の主事の説明に基づいて批判したのであつて間違ではないと思うが、更めて現行の手続を詳述されたい。

二、前項の方法について、それが正しく且つ厳格なる再審査方法であると考えているのか。

三、再審査に当つて異議申立者を各人の都合と各人の経費負担によつて、その者を上京せしめ異議申立てを主事が聴取している。その上京慫慂書翰は可なり丁重を極めているが、上京後の事情聴取は粗雑であると思う。従つて現行のようなやり方は決して好ましくないので、主事及び委員が夫々各県に出張して、その県内の異議申立者及原査定者を集めて、慎重審査すべきであると思うが何うか。
 失職し収入の途のない異議申立者の負担を軽からしめるのみならず、再審査の実を挙げ得るものと思うが如何。