質問主意書

第1回国会(特別会)

答弁書


(答弁書第百十七号)昭和二十二年十一月二十日配付

内閣参甲第一三〇号
  昭和二十二年十一月十八日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員三好始君提出食糧価格のパリテイ計算方式に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員三好始君提出の食料価格のパリテイ計算方式に関する質問に対する答弁書

 二十二年産米の価格決定に際し採られたパリテイ計算の方式は農家の購入する農業経営用品及家計用品の価格と均衡のとれた米価を求め、これによつて農業再生産を確保しようとするものであつて、ひろく一般工業生産物と農産物との価格の均衡を図らうとするものではないのであるから、御説のようにパリテイ計算では生産費は償われないということにはならないと考える。
 現実の米価率は経済上、社会上種々の条件により必ずしも御説の様に漸増の傾向にあるとは言えないのであつて、今回の米価算定に当り基準年度とした昭和九年乃至十一年比較的米価率の高い年次になつている。又今日工業生産物の生産力は、戦争の結果激減しているのに対し農産物の減産はさほど著しいものではないのであつて(御質問のような考方では相対的に農業生産力が高まることによつて米価率は低下すべきことになる)これらの点から考えてもパリテイ計算により得られる米その他農産物の価格は、農家にとり不利であるとは云えないと思う。