質問主意書

第1回国会(特別会)

答弁書


(答弁書第百五号)昭和二十二年十一月六日配付

内閣参甲第一一八号
  昭和二十二年十一月四日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員平野善治郎君提出薪炭配給業者を臨時許可する件に対する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員平野善次郎君提出薪炭配給業者を臨時許可する件に対する質問に対する答弁書

 現在の統制の重点は、大消費都府県の需給を確保するにある。しかしてこれ等の地域への入荷の現在の最大の隘路は、その輸送の逼迫に起因するものである以上、計画輸送の実施は最も強力に実施さるべきものであることは論を俟たない。質問の如く各業者各個に買入、輸送を認め実施せしめる場合に惹起されるべき計画輸送の混乱、不円滑は、自ら明かなところで輸送面のみならず当然予想し得られる消費地近接生産地のみに対する買付け競争の激化並びにそれによつて生ずる生産各県自体の計画的需給機構の崩壊混乱の弊害は蓋し甚大なるものがあると信ずる。
 なお、提案の如き方法を講ずる場合それが実行されるであろう地域は、比較的消費地近接の至便地域に限定されることは必至であつて遂には公定価格の維持も困難となり、遠隔地の生産も期待し得られなくなり、全般的に需給の破綻を招来する結果となるから本質問の方法は容認し難く現行通り政府による一元買入、計画輸送を強力に実施することを適当と認めるる。