質問主意書

第1回国会(特別会)

答弁書


(答弁書第百四号)昭和二十二年十一月六日配付

内閣参甲第一一七号
  昭和二十二年十一月四日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員平野善治郎君提出十五坪以下(簡易住宅)の住宅の許可制度撤廃に対する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員平野善治郎君提出十五坪以下(簡易住宅)の住宅の許可制度撤廃に対する質問に対する答弁書

 限られた資材を以て、経済の再建、産業の復興を図るためには、物資需給計画に基きこれを最も重点的な方面へ振向ける必要がありますので、この重要資材を多量に使用する住宅建築につきましてもその資材の面から強力な統制を行う必要が生じた次第でありまして御説の通り小住宅について許可を廃しましても、結局は大多数の者は、資材の入手が出来ず、勢い実力のある者のみが建築出来ることとなり、延いては建築資材も闇資材となつて流れ、国の物資需給計画をみだし最も住宅の必要な者に対し公定価格により資材を入手せしめようとする今回の建築統制の根本趣旨にも反することとなりますので、当分の間は、建築につき許可を外すことは困難であると存じて居ります。尚手持資材につきましては、物資需給計画上支障のないものについては、積極的にこれが活用を図り住宅建設の促進を図つて居ります。