質問主意書

第1回国会（特別会）

質問主意書


（質問第九十四号）昭和二十二年十月十六日配付

鉄道並びにバス新設等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

　　昭和二十二年十月十四日

小川　友三      

　　　　　　　参議院議長　松平　恒雄　殿


　　　鉄道並びにバス新設等に関する質問主意書

一、産業の開発及び発展に、鉄道並びにバス、（乗合自動車）を新設す箇処が沢山ある。全国的に見て、相当あると信ずるが、政府は適時、適当の地域にこれ等を省営により新設すべきであるが、官営、私営の二元的の政策を採るか官営一本の政策を採るか責任ある御処見を問う。

二、昨今の列車等は定員の幾倍という過剰乗車であるために、一旦、事故発生の場合その惨害は恐るべきものがある。政府は、現在の定員に何倍が安全なる交通なるや。科学的調査を改めてなすべきである。安全なる定員以外は危険防止上乗車を禁止すべきであると信ずるが、定員以外を乗車せしめ切符を発売するは、一種の闇売行為である。政府が進んで闇売を中止すべきであり、危険防止に範を示すべきであるが責任ある御答弁を得たい。

三、大水害により東武鉄道株式会社の損失は相当甚大である。同社日光線の復旧見込は目下不明である。
　平素運営のよろしきを得て同社は納税し、又国家的に功績大なるものがある。国鉄は、赤字続きなるに多くの私鉄は、政府の後援少なく、巨額の納税する法人である。労務者の一大協力は勿論、資本家の運営は良好であるが、大水害の被害は一億以上と称せらるる東武会社のために、政府は資材及何等かの補助をする考えはないか、他の私鉄の被害に対しても同様に政府の処見を問う。

　　右質問に対し速かなる答弁を要求する。