質問主意書

第1回国会(特別会)

質問主意書


(質問第五十六号)昭和二十二年九月十七日配付

殉職官吏の弔慰金に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十二年九月十六日

岡部 常      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   殉職官吏の弔慰金に関する質問主意書

一、本年六月神戸刑務所内に於て一看守長が凶暴な一受刑者の為に惨殺せられたことは甚しく人心を刺戟したが之に対し国家の酬いた処は凡ゆる給与の種類を出し尽しても二万七千円にしか達しなかつた然るに警察方面に同種の事件が起つた際には十万円の弔慰金が出たと謂うことであり又過般川崎市方面に於て突発した税務官吏が暴徒に襲われ殉職した時には二十万の弔慰金が支出されたと伝えられて居る。
 右の如く官庁を異にすることに依つて甚しき待遇に厚薄あるは解し難い処であるが政府の所見を質したい。

二、右の不均衡は速に是正せらるべきものと考えるが政府の所見を質したい。

三、又右に挙げたような種類の官吏が職務執行に当り兇刃に斃るるが如きは一般官吏が職務執行に当り事故の為めに殉職した場合には区別して特に厚く酬いらるることは当該官吏の志気を振作維持する上に必要ありと考えるが政府の所見を質したい。