質問主意書

第1回国会(特別会)

質問主意書


(質問第三十八号)昭和二十二年八月十九日配付

農業技術指導に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十二年八月十八日

三好  始      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   農業技術指導に関する質問主意書

 農家に対する直接の農業技術指導に関し、現行制度並にその運用の現実については各種の批判があり得るが、農業技術の現状を考えるとき、技術指導機構の確立、合理化は農業生産力を高める上に必要であると考えられる。これは恒久的な問題としての農業生産の合理化のためだけでなく、緊急的な食糧対策にも至大のつながりを持つものと言える。
 そこで特に左の諸点につき質問する。

一、現在、農家に対する直接の技術指導は専ら農業会技術員によつて担当されているが、近く農業会が解散され、協同組合による農村の再組織が予想されるに当り、農業会技術員に代る技術指導方式につき用意があるかどうか、用意があるとすればその内容及び現在の技術員の活用方法につきお尋ねする。

二、指導農場制度は発足以来日が浅いが、僅少な予算と土地、資材等の事情で行詰りの状態にあるものが多い。政府は本制度そのものに再検討を加え、その発展を企図するならば、内容充実のために、一段と努力を払わねばならぬが、本制度に対する政府の計画を承りたい。

三、農事試験場その他試験研究機関の充実と、その農家へのつながりについていかに考えているか。

四、以上の他、政府の考えている農業技術の指導、向上についての方策を示していただきたい。

  右につき文書により御答弁を願います。