請願

 

第174回国会 請願の要旨

新件番号 966 件名 国民の財産である、伝統建築文化を継承・発展させるための法整備に関する請願
要旨  我が国古来の伝統木構法による建築が、現行法の下、適合判定機関への申請では、全国で年間数棟しか建たない。大工職人技術の継承が途絶え、優れた木造建築文化を失うことは国家的損失である。伝統木構法を未来につなげ、新たな日本の建築文化継承のため、建築基準法の抜本的改正と社会制度の整備を急ぐよう求める。大工職人たちの創意と工夫に満ちたものづくりは、悠久の時を重ね社寺、住宅建築など日本固有の優れた木造建築文化をはぐくんできた。木・土・石・草・紙など自然素材を組み上げた伝統木構法住宅は、四季の移り変わりを取り込み、修理修繕・増改築・解体移築が容易で、維持管理・可変性・住環境に優れ、廃棄物や環境負荷の少ない長寿命のストック型建築と言える。また、林業家と大工職人と木の家の生活者は地域の文化・経済を支え、千数百年の歴史に証明された伝統木構法による家造りは、二一世紀の日本に伝統建築技術の伝承、ものづくり手の育成、林業の再生、地域の活性化など多面的に貢献し、新たな伝統木造建築文化を創出する。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、伝統木構法による建築が建てやすくなるように、建築士法、建築基準法の抜本的見直しを始めとする法整備を行うこと。
二、大工職人の資格認定や育成・教育制度、森林の整備等、伝統建築文化を継承するための社会制度の整備を行うこと。

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