請願

 

第166回国会 請願の要旨

新件番号 1068 件名 化学物質による健康被害に関する請願
要旨  一部の人たちの問題とされてきた化学物質過敏症も一般の人たちにも発症し始めた。深刻な国民病にならないうちに適切な施策を打ち出すことを求める。一九九六年関係省庁へ第一回署名提出、一九九七年には政府に第二回署名を提出した。署名提出したのは世の中に現状の苦しさを伝え、助けてほしい一心からであった。その後、国の対策も徐々に進み、化学物質過敏症の名称も一般に知られるようになったが、まだこの病は特別な人だけがなるとされている。一九九五年初めて水戸地裁で化学物質に過敏に反応する人の存在が認められ、二〇〇六年八月には、東京高裁で一般の人が電気ストーブで化学物質過敏症を発症したのを認めた判決があった。一部の人だけがなるのではなく、一般の人まで発症している重大さが分かる。世の中が化学物質的に危険な方向に進んでしまったと危惧(きぐ)している。販売店は製品の回収をすることにした。
 ついては、産業界・販売業界が国民の健康を損なうことのないように国はしっかり監督し、これ以上化学物質過敏症が蔓延(まんえん)しないよう、次の事項について実現を図られたい。

一、特別な体質の人ばかりでなく広がり始めた化学物質過敏症の重大さを認めること。
二、一般の人たちの発症を防ぐためにも病名を付け、医学界でも取り組み始めること。
三、生活環境中にある身近な製品から発散する化学物質の基準値を設定し守らせること。
四、既に発症した患者たちが早期に回復し社会復帰できるような支援体制を採ること。

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