請願

 

第165回国会 請願の要旨

新件番号 1128 件名 中国残留日本人孤児問題の解決に関する請願
要旨  政府は、戦前、国策として多数の農民などを中国東北部(旧満州)に移民させた。一九四五年の終戦の直前直後は、移民に応じた多くの国民が筆舌に尽くしがたい逃避行を強いられ、この中で家族は離散し多数の幼子が中国に取り残され、中国人に預けられるなどして生き延びた。その後中国で人生を過ごすも、望郷の念に駆られ、晩年は母国で平穏に暮らしたいと念願し、日本に帰国してきた人たちが中国残留日本人孤児である。ところが、政府の孤児に対する政策は、十分ではなかった。ほとんどの者は日本語の読み書きができず、当然の結果として職を得ることは非常に困難であり、日常生活にも多くの支障を生じている。孤児たちは、日本人として平穏に暮らせる保障を求めて、全国一五地裁で裁判を起こしており、神戸地裁、東京地裁などで判決が言い渡される。判決を契機に、政府がこれまでの孤児政策を抜本的に転換することが求められる。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、「中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立支援に関する法律(自立支援法)」を改正し、国の責任において残留孤児の生活を保障・支援する旨を明記すること。
二、残留孤児の生活保障のため、残留孤児を対象とした新たな給付金制度を創設すること。
三、残留孤児の二世・三世の自立を支援する施策を確立すること。

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