請願

 

第213回国会 請願の要旨

新件番号 1241 件名 国立病院の機能強化に関する請願
要旨  新型コロナウイルス感染症は四年が経った今も生活を脅かし、コロナ禍では医療にたどり着けずに命を落とす痛ましい事例も相次いだ。コロナ禍の教訓を学び、医療逼迫(ひっぱく)を招いた原因を明らかにし抜本的な対策を講じることが求められる。国立病院機構及び国立高度専門医療研究センター(以下「国立病院」という。)を始め公的医療機関が地域で果たす役割を明確に位置付け、感染症の急拡大や災害などの緊急時にも対応できる体制を平時から整備することが重要であるが、現状では経営効率が最優先され、緊急時に対応できる体制は十分とは言えず現場の努力に依拠しているのが実態である。国立病院は四十七都道府県に設置され、国民の命を守るセーフティーネットとしての役割を果たしている。コロナ禍では国や都道府県からの要請を受け、三千床のコロナ専用病床を確保し全国規模で看護師などの医療従事者派遣にも対応してきた。コロナ禍の教訓をいかし地域医療の充実を図るためには公的医療機関の体制強化が必要である。国立病院は全都道府県で地域医療の中核を担う病院であり、あらゆる事態に備え平時から余力を持った運営ができるよう国が責任を持って整備することを求める。
 ついては、いつでも、どこでも、安心して医療が受けられる体制を確立するため、次の事項について実現を図られたい。

一、国民の命を守るセーフティーネットとしての役割を確実に果たし、地域医療の充実を図るため、国立病院を機能強化すること。
二、全国ネットワークをいかし、国立病院が新興感染症や災害医療対策において、十分な役割を発揮できるよう対策を講じること。

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