請願

 

第213回国会 請願の要旨

新件番号 703 件名 消費税インボイス制度の実施中止を求めることに関する請願
要旨  二〇二三年十月からインボイス制度(適格請求書等保存方式)が実施されている。この制度により、帳簿による納付税額の計算からインボイス(適格請求書)による納付税額の計算に移行した。このインボイスは登録課税事業者しか発行できない。インボイスを発行できない免税事業者は取引から排除される事態が想定されるため、課税事業者となり納税分の価格の引上げ交渉を行うか、免税事業者を続けながら取引継続のため価格の切下げを迫られることになる。免税事業者も仕入れや経費に含まれる消費税は負担しており、取引先との価格交渉の中で何とか採算を得ているのが現状である。インボイス制度は免税事業者に新たな選択と価格交渉の負担を迫ることになり、結果として取引終了もあり得る。コロナ禍で時短・自粛営業を余儀なくされ、地域経済が疲弊する下で中小企業・自営業者の経営危機が深まっておりインボイス制度に対応できる状況ではない。多くの中小企業団体や税理士団体も凍結、見直しを表明し、現状での実施に懸念の声を上げている。新型コロナ危機を克服した新たな社会においても、地域に根ざして活動する中小業者の存在は不可欠である。
 ついては、税制で商売を潰すことのないよう、次の事項について実現を図られたい。

一、消費税のインボイス制度は実施を中止すること。

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