請願

 

第213回国会 請願の要旨

新件番号 86 件名 平和、命、暮らしを壊し、市民に負担を強いる軍拡による増税に反対することに関する請願
要旨  戦争か平和かの歴史的岐路に立つ今、戦争の準備ではなく平和の準備が求められている。政府は、二〇二二年末に安保関連三文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)の改定を閣議決定し、第二百十一回国会ではそれらを具体化する予算や法律を強行成立させた。しかし、他国に武力の脅威を与え先制攻撃も可能な軍隊と武器(敵基地攻撃能力)を持つことが憲法で許されるのかや、米軍と自衛隊が一体化して武力行使し沖縄を始めとする南西諸島が戦禍に巻き込まれる危険性などの審議は尽くされていない。敵基地攻撃能力を保有するための軍事費について、二〇二七年度までの五年間の総額を四十三兆円とし、二〇二七年度にはGDP(国内総生産)比で二%と現在の約二倍にする枠組みが示されている。しかし、その財源確保のための増税と国債発行、歳出削減などの具体策は先送りされたままである。軍事費増で今でも不十分な教育費や社会保障費などの予算にしわ寄せが行き、暮らしが立ち行かなくなる懸念は強まるばかりである。各種の世論調査でも軍拡のための増税に反対が多数に上っている。また、安保関連三文書の内容を知らないと七六%が回答(二〇二三年五月・共同通信)しており、戦争準備が他に優先されることへの理解が広がっているとは言えない。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、平和、命、暮らしを壊し、市民に負担を押し付ける軍拡による増税はやめること。

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