請願

 

第212回国会 請願の要旨

新件番号 302 件名 健康保険証の廃止をやめ、マイナンバーカード運用中止、全面的な点検を求めることに関する請願
要旨  マイナンバーカードをめぐり、住民票のコンビニ誤交付、公金受取口座とのひも付けや健康保険証と一体化したマイナ保険証の誤登録など個人情報の流出や命に関わるトラブルが噴出している。重大問題を放置したまま、岸田政権は自民党・公明党、日本維新の会、国民民主党とともに現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードとの一体化を強要するマイナンバー法等一部改正法案を今年の通常国会で成立させた。多くの大手メディアの世論調査において、この方針の延期・撤回を求める声や反対意見が半数を超えている。同法案の根幹を揺るがすような重大なトラブルを知りながらメリットばかり強調し推進してきた岸田政権の責任は重大である。マイナ保険証は五年ごとに本人が自治体窓口で更新手続をしなくてはならない。手続を忘れると保険料を支払っていても無保険者と同じ扱いとなり、窓口では全額自己負担となる。全国保険医団体連合会の調査では、千二百か所余りの特別養護老人ホーム・老人保健施設のうち九割が代理申請に対応できないと回答しており、高齢者の多くが医療を受けられない事態になりかねない。さらに、マイナ保険証のトラブルとして、医療機関で資格無効・該当なしと表示されたものが三千六百件余り、他人情報とひも付けられていたものが百件を超えるなど医療事故につながりかねない事態が起きていることも判明した。岸田政権は、来年秋からの保険証廃止の方針を変えていない。現行の健康保険証を廃止すれば、いつでもどこでも誰もが医療を受けられる国民皆保険制度の崩壊につながる。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、健康保険証の廃止はやめること。
二、マイナンバーカードの運用を一時中止し、制度設計を含め全面的な点検を行うこと。

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