第107回国会(臨時会)
第百七回国会答弁書第一八号
内閣参質一〇七第一八号 昭和六十二年一月九日 内閣総理大臣 中曽根 康弘
参議院議員下田京子君提出製品たばこの輸入関税撤廃等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員下田京子君提出製品たばこの輸入関税撤廃等に関する質問に対する答弁書 一の(一)について 政府は紙巻たばこの関税を無税とするための関税暫定措置法(昭和三十五年法律第三十六号)の改正法案を国会に提出すべく準備中である。政府としては、この措置は、現在の国際経済情勢の中で、保護貿易主義の台頭を防あつし、自由貿易体制の維持・強化を図るという大局的見地から必要なものと考えている。
一の(二)について 米国政府は、自由貿易主義の立場から、輸入たばこに対する我が国の市場開放を主張したものであると理解している。 一の(三)について 政府としては、現行関税率水準の維持について、葉たばこ耕作者等たばこ産業関係者が強い意向を有していること及びそれにつき国会において附帯決議がなされていることは十分承知しており、今回の日米たばこ協議においても、その趣旨を踏まえ協議に当たつたところであるが、現在の国際経済情勢の中で、保護貿易主義の台頭を防あつし、自由貿易体制の維持・強化を図るという大局的見地から、関税を無税とすることが必要であるという結論に至つたものである。 二の(一)について 政府としては、前述のとおり、関税を無税とすることは必要であると考えている。
二の(二)について 肥料等の農業資材については、既に円高差益の還元等により価格低下がみられているところである。
二の(三)について 日本たばこ産業株式会社においては、現在のたばこ喫煙者のし好等を踏まえ、外国たばことの喫味品質上の競争力強化の見地から、在来種の産地の中で可能な地域において、バーレー種への転換を進めているところであるが、転換に当たつては、葉たばこ耕作者の理解を得るよう努めるとともに、土壌、気象条件等産地の実態に応じ無理のないよう配意していく所存であると聞いている。 |