質問主意書

第222回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二二二第一号
  令和八年十月十六日
内閣総理大臣 高市 早苗


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員奥田ふみよ君提出令和八年熊本地震被災者の避難生活等支援に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員奥田ふみよ君提出令和八年熊本地震被災者の避難生活等支援に関する質問に対する答弁書

 令和八年熊本地震に関して、政府としては、熊本県に災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第二十五条第八項に規定する非常災害現地対策本部等を置き、熊本県等を通じて住民の状況、課題等を聴取した上で、熊本県等と緊密に連携して被災者への支援を検討してきたところである。

 御指摘の「要請事項」の「一」について、政府としては、「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(平成二十五年八月内閣府(防災担当)公表、令和六年十二月改定)、「避難所運営等避難生活支援のためのガイドライン(チェックリスト)」(平成二十八年四月内閣府(防災担当)公表、令和六年十二月改定)等において、避難所に滞在する被災者の生活環境の整備について、都道府県又は市町村が必要な措置を講ずるよう促しているところであり、令和八年熊本地震においても、これらを踏まえ、御指摘の「プライバシー」の確保及び「住環境」の改善を含む、避難所における生活環境の整備に関する必要な措置が講じられているものと承知している。

 御指摘の「要請事項」の「二」について、政府としては、「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」(平成二十八年四月内閣府(防災担当)公表、令和三年五月改定)等において、避難所に滞在する要配慮者(災害対策基本法第八条第二項第十七号に規定する要配慮者をいう。以下同じ。)の良好な生活環境の確保に資するよう、支援体制の整備等について、都道府県又は市町村が必要な措置を講ずるよう促しているところであり、令和八年熊本地震においても、これらを踏まえ、同ガイドラインに定める「福祉避難所」において、要配慮者に対する見守り、相談援助等が行われているものと承知している。

 御指摘の「要請事項」の「三」については、熊本県知事からの自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第八十三条第一項に基づく部隊等の派遣の要請を受け、同条第二項に基づき派遣された自衛隊の部隊等が、当該要請の内容を踏まえて、給水、入浴等の支援を行ったところ、給食の支援については当該要請の内容に含まれていなかったため行わなかったものであるが、政府としては、災害対策基本法第八十六条の十六第二項に基づき、熊本県等の要請を待たないで避難所に対する食料の供給を行ったほか、熊本県等と連携し、弁当の提供、炊き出し等により、避難所に滞在する被災者及びやむを得ない理由により避難所に滞在することができない被災者に対する食事の提供を行っているところであり、引き続き、必要な支援を行っていくこととしている。

 御指摘の「要請事項」の「四」について、「被災者が生活する場所に近いところ」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、熊本県等と連携し、避難所における簡易シャワーの整備、公衆浴場の無料開放等により、被災者の入浴の機会の確保を行っているところであり、引き続き、必要な支援を行っていくこととしている。

 御指摘の「要請事項」の「五」について、政府としては、熊本県等に文部科学省の職員等を発災後速やかに派遣し、被災した児童生徒等が学習するための環境の整備に向けて、被災した学校施設等の使用の可否を判断するとともに、教育委員会等から聞き取りを行うなどして、被災した児童生徒等の支援ニーズの把握に努めてきたところである。また、「令和八年熊本地震の発生に伴う夏季休業明けにおける留意点について(通知)」(令和八年八月十八日付け八文科施第四百十八号文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部長、総合教育政策局長、初等中等教育局長及び高等教育局長連名通知)において、「避難者と児童生徒等が同じ施設を共有することとなる場合・・・避難者と児童生徒等との動線の設定をはじめとした校内の施設利用・・・の在り方について検討すること」、「やむを得ず学校に登校できない児童生徒に対しては、・・・ICT等を活用した学習指導を行うなど、できる限り学びの継続に努めること」等を示すなど、教育委員会等に対して助言するとともに、教職員等を追加的に配置することへの支援等を行ってきたところである。

 御指摘の「要請事項」の「六」については、国土交通省及び公益社団法人日本水道協会が、水道の復旧等に係る技術者を全国から熊本県内の被災した水道事業者(水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第三条第五項に規定する水道事業者をいう。以下同じ。)に派遣し、これらの水道事業者が管理する水道管の応急的な復旧が令和八年八月二十八日に完了したところである。また、御指摘の「宅地内漏水対策」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、給水装置(同条第九項に規定する給水装置をいう。以下同じ。)の早期復旧を支援するため、被災者からの問合せを一元的に受け付け、対応が可能な工事業者を紹介するコールセンターを同省において開設したところである。なお、熊本県等が、災害救助法(昭和二十二年法律第百十八号)第二条第一項に規定する救助として行う、同法第四条第一項第七号に掲げる被災した住宅の応急修理のうち、給水装置を含む、日常生活に必要な最小限度の部分の修理(災害救助法による救助の程度、方法及び期間並びに実費弁償の基準(平成二十五年内閣府告示第二百二十八号)第八条第二号に規定する日常生活に必要な最小限度の部分の修理をいう。)に要する費用について、同法第二十一条第一項の定めるところにより国庫負担を行うこととしている。

 御指摘の「要請事項」の「七」について、政府としては、令和八年熊本地震により事業活動に影響を受けた事業所における雇用の維持を支援するため、雇用調整助成金について、令和八年熊本地震に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた全国の事業所を対象に、当該助成金の支給の前提となる休業等実施計画届を休業等の実施日以降に提出することを認めるほか、熊本県内の事業所に限り、時間外労働が生じた場合に助成額の減算を行わないなどの特例措置を講じているところであり、熊本県内の事業所、雇用の状況等を把握しつつ、引き続き、必要な支援を行っていくこととしている。また、御指摘の「返済不要な給付金の創設」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、事業者の事業継続にも資するよう、地方公共団体による小規模事業者等支援推進事業費補助金(令和八年熊本地震)を措置し、熊本県が行う、被災した事業者の施設又は設備の復旧に係る事業を支援しているところであり、同補助金においては、特に、熊本県が、繰り返し発生している大規模災害により重複して被災した事業者に対する支援を行う場合には、当該支援に要する費用の十分の十を補助することも可能としている。

 御指摘の「要請事項」の「八」について、「避難所での冷暖房の早期百%完備」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」、「避難所運営等避難生活支援のためのガイドライン(チェックリスト)」等において、指定避難所(災害対策基本法第四十九条の七第一項に規定する指定避難所をいう。以下同じ。)における冷暖房設備の整備について、都道府県又は市町村が必要な措置を講ずるよう促しているところである。また、指定避難所の空調設備の整備に対する緊急防災・減災事業債等に係る地方財政措置、公立学校施設等における空調設備の整備に対する学校施設環境改善交付金による財政支援等の措置を講じているところである。これらを踏まえ、熊本県等を含む都道府県又は市町村において、避難所における必要な冷暖房設備の整備に関する必要な措置が講じられているものと承知している。