第221回国会(特別会)
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内閣参質二二一第九二号 令和八年七月二十八日 内閣総理大臣 高市 早苗
参議院議長 関口 昌一 殿 参議院議員伊勢崎賢治君提出在日アフガニスタン人に対する領事支援の喪失及び生活基盤の安定化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員伊勢崎賢治君提出在日アフガニスタン人に対する領事支援の喪失及び生活基盤の安定化に関する質問に対する答弁書 一の前段について お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、在京アフガニスタン大使館は、令和八年一月三十一日をもって業務を停止しており、これに伴い、同大使館による領事業務も実施されていないと承知している。 一の中段及び後段並びに二について お尋ねの「影響を受ける」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、お尋ねの「旅券の取得又は更新ができないことにより、教育、就労、海外渡航、家族生活等に支障が生じている実態」については、政府として網羅的に把握する立場になく、また、出入国在留管理庁において確認した限りでは、地方出入国在留管理官署において、御指摘の「在日アフガニスタン人」から、「旅券の取得又は更新ができないことにより、教育、就労、海外渡航、家族生活等に支障が生じている」旨の相談を受けた事実は確認できなかったことから、現時点において把握していない。 三について お尋ねの「代替措置」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、現時点において、お尋ねの「旅券の有効期限切れ等によりアフガニスタン大使館のある近隣国へ渡航できない者」について特段の措置を講ずる考えはない。 なお、例えば、出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号。以下「入管法」という。)第二十六条第一項において、「出入国在留管理庁長官は、本邦に在留する外国人・・・がその在留期間・・・の満了の日以前に本邦に再び入国する意図をもつて出国しようとするときは、法務省令で定める手続により、その者の申請に基づき、再入国の許可を与えることができる」とされており、また、同条第二項において、「出入国在留管理庁長官は、前項の許可をする場合には、入国審査官に、当該許可に係る外国人が・・・旅券を所持していない場合で国籍を有しないことその他の事由で旅券を取得することができないときは、法務省令で定めるところにより、再入国許可書を交付させるものとする」とされているところ、政府としては、引き続き、こうした規定に基づいて適切に対応していく考えである。 四について ある者が外国の国籍を有するか否かについては、当該外国の政府が法令及びその解釈に従って判断するものであって、我が国政府が独自に判断するものではないこと、また、国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第二条第三号及び第八条第四号の「国籍を有しない」に該当するか否かの判断については、国籍を証明する客観的資料を所持していないことのみならず、個別の事案における具体的な事情を踏まえた上で総合的に行っているものであることから、お尋ねの「日本で出生したアフガニスタン人夫婦間の子」が「アフガニスタン国籍を有する者」又は「日本で生まれ、かつ出生の時から国籍を有しない者」のいずれかに該当するか否かについて、一概にお答えすることは困難である。 また、同号の規定に基づくものを含め、帰化の許否は、個別の事案に応じて判断されるものであるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。 五について 永住許可については、入管法第二十二条第二項第二号に掲げる「独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」がその要件の一つとされているところ、入管法第六十一条の二第一項に規定する難民の認定(以下「難民の認定」という。)又は同条第二項に規定する補完的保護対象者の認定(以下「補完的保護対象者の認定」という。)を受けている者から永住許可の申請があった場合には、入管法第六十一条の二の十四の規定に基づき、当該要件に適合しない場合であっても、これを許可することができるとされているほか、「永住許可に関するガイドライン」(平成十八年三月三十一日法務省入国管理局策定、令和八年二月二十四日出入国在留管理庁改訂)においては、「原則として引き続き十年以上本邦に在留していること」を入管法第二十二条第二項に規定する「その者の永住が日本国の利益に合する」と認められることの要件の一つとしているところ、難民の認定又は補完的保護対象者の認定を受けた者については、これに代えて、これらの認定を受けた後五年以上継続して本邦に在留していることを、当該要件の一つとしている。 また、お尋ねの「帰化要件」については、国籍法第五条第二項において、「法務大臣は、外国人がその意思にかかわらずその国籍を失うことができない場合において、日本国民との親族関係又は境遇につき特別の事情があると認めるときは、その者が前項第五号に掲げる条件を備えないときでも、帰化を許可することができる」とされており、また、帰化許可申請についての調査の過程においても、人道的な配慮の必要性を踏まえた対応をしているところである。 以上のとおり、難民の認定を受けた者については、その国籍にかかわらず、既に永住許可及び帰化についての要件に関する特例を設けており、当該者に係るお尋ねの「特例措置」について、現時点において検討する予定はない。 |