第221回国会(特別会)
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内閣参質二二一第七六号 令和八年七月二十四日 内閣総理大臣 高市 早苗
参議院議長 関口 昌一 殿 参議院議員奥田ふみよ君提出原子力規制委員会の審査能力及び全原発再点検の必要性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員奥田ふみよ君提出原子力規制委員会の審査能力及び全原発再点検の必要性に関する質問に対する答弁書 一について 御指摘の「不正を見抜く」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、原子力規制委員会が、新規制基準(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号。以下「法」という。)及び法の規定に基づく原子力規制委員会規則等に定める基準をいう。以下同じ。)に係る適合性審査(以下「適合性審査」という。)及び法第六十一条の二の二第一項の規定に基づく原子力規制検査(以下「原子力規制検査」という。)により、御指摘の「浜岡原子力発電所・・・の耐震設計の目安となる基準地震動のデータ不正」(以下「当該不正事案」という。)と類似の事案を把握することに関するお尋ねと解すれば、適合性審査は、原子力施設の安全確保の第一義的な責任を有する原子力事業者において、適切な品質の管理を行う体制により、妥当性及び信頼性が確保されたデータ等を作成することを前提として作成された申請書に基づき、例えば、その申請書の記載内容である、原子力施設を設置する敷地において想定される地震による地震動の評価の方針、方法等に関して、科学的・技術的な観点から、新規制基準に適合しているかを審査するものであり、原子力規制検査は、当該原子力事業者において当該データ等に基づき実施する原子力施設の保全や運転等に関して、例えば、法第四十三条の三の九に規定する設計及び工事の計画の認可を受けた機器等の検査の実施状況や、法第四十三条の三の二十四に規定する保安規定の遵守状況といった、保安のための活動を確認するものであり、いずれにおいても、当該不正事案のように原子力事業者により申請書等に用いるデータそのものに不正があったか否かについて把握することは必ずしも容易ではないと考えている。いずれにせよ、適合性審査及び原子力規制検査を行う同委員会が御指摘のように「原発の安全性に関するデータを適切にチェック」する「能力を十分に有して」いないとは考えていないが、これまで、当該不正事案に関して、「浜岡原子力発電所」を有する中部電力株式会社に対し、法第六十七条第一項の規定に基づく当該不正事案の報告及び電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第百六条第三項の規定に基づく当該不正事案の報告を求めているほか、原子力規制検査による、法第六十一条の二の二第三項各号に掲げる「事務所又は工場若しくは事業所への立入り」、「帳簿、書類その他必要な物件の検査」、「関係者に対する質問」及び「核原料物質、核燃料物質その他の必要な試料の提出・・・をさせること」を組み合わせることにより、同社における適合性審査への対応に関する経緯等の事実関係の詳細な確認を行ってきており、原子力規制検査の状況は、同委員会で順次公表してきている。引き続き、同委員会において、当該不正事案の事実関係の詳細な確認を進めながら、同委員会が行う適合性審査及び原子力規制検査の在り方について、必要な検討を行い、検討結果を踏まえた措置を行っていく考えである。 二について 御指摘の「浜岡原発以外」を中部電力株式会社浜岡原子力発電所以外の原子力発電所と、「データ不正」を当該不正事案と類似の事案と解すれば、当該不正事案は、データそのものに不正があったという極めて例外的なものと考えており、また、これまで、原子力規制委員会に対し、同社以外の原子力事業者に関して、法第六十六条第一項の規定に基づく申告を含め、当該不正事案と類似の事案の申告等はなされていないことから、同社浜岡原子力発電所以外の原子力発電所において、当該不正事案と類似の事案があるとは考えていない。 三について 御指摘の「基準地震動を含む安全性に関するデータ不正等」の具体的に指し示す範囲及び「独立調査機関」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、「データ不正」を当該不正事案と類似の事案と解すれば、二についてでお答えしたとおり、中部電力株式会社浜岡原子力発電所以外の原子力発電所において、当該不正事案と類似の事案があるとは考えておらず、現時点で御指摘のように「全原発」について、当該不正事案と類似の事案の有無を「再点検すべき」とは考えていない。 |