質問主意書

第221回国会(特別会)

答弁書

内閣参質二二一第七一号
  令和八年七月二十四日
内閣総理大臣 高市 早苗


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員石垣のりこ君提出事業所税の課税団体の要件に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員石垣のりこ君提出事業所税の課税団体の要件に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねについては、地方公共団体の個別具体的な事情により異なることから、一概にお答えすることは困難である。

二の前段について

 普通交付税の額の算定については、事業所税の課税団体に対しては、地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)第十四条の規定に基づいて事業所税の収入見込額を基準財政収入額に算入するとともに、都市環境の整備等に要する経費を基準財政需要額に算入することとしているが、御指摘のように「課税権限を失った」場合には、このような取扱いを行わないこととなる。また、「課税権限を失った」場合の地方公共団体の一般財源に与える影響については、当該地方公共団体における財政状況その他の個別具体的な事情により異なることから、一概にお答えすることは困難である。

二の後段について

 お尋ねの「事業所税の課税の趣旨に照らしてやむを得ない」の意味するところが必ずしも明らかではないが、事業所税の課税団体は、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)上、人口三十万以上の市等に限定されているところ、御指摘のように「人口が三十万人を下回った」場合には、当然に事業所税の課税団体ではなくなるものである。

三から五までについて

 お尋ねの「都市インフラの維持管理及び更新に必要な財源確保の観点から合理的と考えるのか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、事業所税は、都市環境の整備及び改善に関する事業に要する費用に充てるための目的税であることから、その課税団体は、人口及び企業が集中することに伴い、都市環境の整備の重要性が特に認められる人口三十万以上の市等に限定されているところである。

 なお、人口三十万以上という課税団体の要件を見直し、実質的に課税団体を拡大することについては、課税団体を限定する事業所税の性格を踏まえると、慎重な検討が必要であると考えている。

六及び七について

 課税団体を限定する事業所税の性格を踏まえると、現時点において課税団体以外の団体も含む全国の地方公共団体を対象とした調査や検証が必要とは考えていないことから、六でお尋ねの「検証」は行っておらず、また、七でお尋ねの「都市インフラの維持管理及び更新に係る財政需要と事業所税との関係」についての検証を行う予定はない。

 また、お尋ねの「客観的根拠」の意味するところが必ずしも明らかではないが、事業所税は、都市環境の整備及び改善に関する事業に要する費用に充てるための目的税であることから、その課税団体は、人口及び企業が集中することに伴い、都市環境の整備の重要性が特に認められる人口三十万以上の市等に限定されているところである。

八について

 前段のお尋ねについては、お尋ねの「都市インフラ整備に係る財政需要の変化」について網羅的に把握していないことから、お答えすることは困難である。

 後段のお尋ねについては、お尋ねの「事業所税の課税の在り方について検証」の意味するところが必ずしも明らかではないが、事業所税に係る人口三十万以上という課税団体の要件の見直しについては、課税団体を限定する事業所税の性格を踏まえると、慎重な検討が必要であると考えており、現時点において「都市インフラ整備に係る財政需要の変化」について全国的な調査を行い、そのような変化を踏まえた検証を行う予定はない。