質問主意書

第221回国会(特別会)

答弁書

内閣参質二二一第六三号
  令和八年七月十日
内閣総理大臣 高市 早苗


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員福島みずほ君提出高レベル放射性廃棄物の最終処分場の開始時期に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員福島みずほ君提出高レベル放射性廃棄物の最終処分場の開始時期に関する質問に対する答弁書

一の1から4まで及び5の後段について

 お尋ねの「処分場の開始時期」及び「精密調査地区及び最終処分施設建設地の選定時期」については、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(平成十二年法律第百十七号。以下「最終処分法」という。)第四条第一項の規定に基づき策定した「特定放射性廃棄物の最終処分に関する計画」(平成二十年三月十四日閣議決定)において、原子力発電環境整備機構(以下「機構」という。)は、「平成二十年代中頃を目途に精密調査地区を選定し、平成四十年前後を目途に最終処分施設建設地を選定する」とともに、「最終処分施設を建設し、平成四十年代後半を目途に最終処分を開始する」としており、政府としては、可能な限り早期の特定放射性廃棄物の最終処分の実現に向け取り組むこととしている。御指摘の「集会」における「経済産業省担当職員」の「回答」はその旨を述べたものである。

一の5の前段、三及び四の前段について

 お尋ねの「処分場の開始が搬出期限の二〇四五年四月二十五日に間に合うか」、「政府として実現不可能であることを公表すべき」及び「処分場の開始が二〇四五年四月二十五日に間に合うと考えているか」については、これまで北海道寿都郡寿都町及び古宇郡神恵内村、佐賀県東松浦郡玄海町並びに東京都小笠原村において、機構が、最終処分法第六条第一項の規定に基づく文献調査(以下「文献調査」という。)を開始しており、このうち北海道寿都郡寿都町及び古宇郡神恵内村については、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律施行規則(平成十二年通商産業省令第百五十一号)第六条第一項の規定に基づき、機構が、文献調査の報告書を令和六年十一月に公表するとともに、最終処分法第二条第十項に規定する概要調査地区の選定に向け、同規則第九条第一項の規定に基づく説明会の開催等の手続を進めているところ、政府としては、可能な限り早期の特定放射性廃棄物の最終処分の実現に向け取り組むこととしている。

二について

 お尋ねの「小笠原村等の地方自治体向け説明会」の具体的に指し示す範囲が必ずしも明らかではないため、一概にお答えすることは困難であるが、例えば、令和八年三月十四日に東京都小笠原村において開催した同村の住民に対する説明会においては、政府としては、特定放射性廃棄物の最終処分は長期にわたる事業であり、最終処分法第二条第十四項に規定する最終処分施設(以下「最終処分施設」という。)の建設については、文献調査を実施する可能性のある地域の住民等の理解を得ながら進める必要があることから、お尋ねの「処分場の開始時期」について特定の時期を念頭に置いた説明をするのではなく、当該地域の住民等に対し、特定放射性廃棄物の最終処分に係る情報を分かりやすく提供することが重要と考えているため、お尋ねの「処分場の開始時期」について説明していない。また、当該説明会においては、最終処分施設建設地の選定に向けた調査及び最終処分施設の建設に必要な期間について、それぞれ二十年程度及び十年程度と説明している。これらの期間は、最終処分法第三十四条等の規定に基づき、特定放射性廃棄物の最終処分の実施主体とされている機構が、総合エネルギー調査会原子力部会(当時)において平成十一年三月二十三日に取りまとめられた「総合エネルギー調査会原子力部会中間報告―高レベル放射性廃棄物処分事業の制度化のあり方―」における「処分スケジュール」に基づき、諸外国の状況なども参考にしつつ、あくまで目安として示している期間を根拠としている。

四の後段について

 お尋ねの「スケジュール」については、政府としては、最終処分施設建設地の選定に向けた調査及び最終処分施設の建設に必要な期間を三十年間程度と示しているが、実際に必要となる期間については、技術の進展や、個々の調査地点における安全審査、地域の合意形成の在り方などの状況に応じて変わり得るものであると認識している。