質問主意書

第221回国会(特別会)

答弁書

内閣参質二二一第五九号
  令和八年七月十日
内閣総理大臣 高市 早苗


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員石橋通宏君提出我が国における難民認定の状況に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員石橋通宏君提出我が国における難民認定の状況に関する質問に対する答弁書

一の1について

 一時庇護上陸(出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号。以下「入管法」という。)第十八条の二第一項の一時庇護のための上陸をいう。以下同じ。)の許否については、個別の事案に応じて判断すべきものであるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難であるが、例えば、難民又は補完的保護対象者に該当する可能性がないことが明白な場合等には、お尋ねの「緊急避難措置の対象国の出身者」を含め、一時庇護上陸を許可しないものと考えている。

一の2について

 令和七年に、地方出入国在留管理局の各空港支局及び福岡出入国在留管理局福岡空港出張所(以下「福岡空港出張所」という。)において、難民認定申請(入管法第六十一条の二第一項の難民の認定の申請をいう。以下同じ。)を行った者の数は、東京出入国在留管理局成田空港支局(以下「成田空港支局」という。)については二十九人、東京出入国在留管理局羽田空港支局(以下「羽田空港支局」という。)については三人、名古屋出入国在留管理局中部空港支局(以下「中部空港支局」という。)については零人、大阪出入国在留管理局関西空港支局(以下「関西空港支局」という。)については三十二人、福岡空港出張所については零人である。

一の3について

 令和七年に入管法第六十一条の二の四第一項の仮滞在の許否の判断をした者のうち、成田空港支局におけるお尋ねの仮滞在が「許可された人数」は零人、「許可されなかった人数」は二十一人であり、羽田空港支局、中部空港支局及び関西空港支局におけるお尋ねの仮滞在が「許可された人数」及び「許可されなかった人数」は、いずれも零人であるが、福岡空港出張所におけるお尋ねの仮滞在が「許可された人数」及び「許可されなかった人数」については、統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

一の4について

 令和七年にウクライナからの避難を目的として「短期滞在」の在留資格により上陸の許可を受けた者の数は百十六人である。

 その余のお尋ねについては、お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

一の5について

 出国待機施設(入管法第五十五条の十四第一項に規定する出国待機施設をいう。)のうち、出入国管理及び難民認定法施行規則(昭和五十六年法務省令第五十四号)第十二条の二第一項第一号に掲げるものについて、令和七年における成田空港支局、羽田空港支局、中部空港支局及び関西空港支局の別の①同年末時点の定員、②年間の使用者数、③使用者の平均滞在日数は、それぞれ次のとおりである。

 成田空港支局 ①四十九人 ②三千四百五十人 ③二・二二日

 羽田空港支局 ①三十八人 ②千三百二十四人 ③一・八六日

 中部空港支局 ①十六人 ②五百十六人 ③一・九八日

 関西空港支局 ①五十五人 ②千五十人 ③四・四五日

 その余のお尋ねについては、お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

二の1について

 令和七年末時点で出入国在留管理庁の収容施設に収容されていた者の数は五百七十人であり、このうち、難民認定申請中のものの数は四十一人、審査請求(入管法第六十一条の二の十二第一項の審査請求をいう。)中のものの数は百三十一人(いずれも速報値)であるが、難民不認定処分取消請求訴訟係属中のものの数については、統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

二の2について

 令和七年における被収容者の自殺件数は、零件である。

 同年における被収容者の庁外診療数(速報値)は、入国者収容所東日本入国管理センターが百十六件、入国者収容所大村入国管理センターが四十四件、札幌出入国在留管理局が六件、仙台出入国在留管理局が九件、東京出入国在留管理局が千三百五十五件、成田空港支局が五十五件、羽田空港支局が十件、東京出入国在留管理局横浜支局が八十一件、名古屋出入国在留管理局が九十件、大阪出入国在留管理局が九十件、関西空港支局が三件、広島出入国在留管理局が十三件、福岡出入国在留管理局が十七件、福岡出入国在留管理局那覇支局が四件である。

 同年における被収容者の自傷行為(自殺未遂を含む。)の件数、精神科医の利用実績及び救急搬送件数は、いずれも集計に当たって被収容者の処遇を行う地方出入国在留管理局等に調査を行わせ、その結果を精査するなどの作業に膨大な時間を要することから、通常の業務において集計していないものであり、お答えすることは困難である。

二の3について

 令和七年における①仮放免請求件数、②請求に基づく仮放免許可件数、③職権による仮放免許可件数、④仮放免不許可件数は、それぞれ次のとおり(いずれも速報値)である。

 入国者収容所東日本入国管理センター ①二十二件 ②四件 ③二件 ④十九件

 入国者収容所大村入国管理センター ①三件 ②一件 ③三件 ④三件

 札幌出入国在留管理局 ①零件 ②零件 ③零件 ④零件

 仙台出入国在留管理局 ①零件 ②零件 ③零件 ④零件

 東京出入国在留管理局 ①三十件 ②十件 ③二百三件 ④五件

 成田空港支局 ①零件 ②零件 ③零件 ④零件

 羽田空港支局 ①零件 ②零件 ③三十二件 ④零件

 東京出入国在留管理局横浜支局 ①零件 ②零件 ③三件 ④零件

 名古屋出入国在留管理局 ①一件 ②零件 ③十九件 ④二件

 中部空港支局 ①零件 ②零件 ③零件 ④零件

 大阪出入国在留管理局 ①十三件 ②二件 ③五件 ④九件

 関西空港支局 ①零件 ②零件 ③二件 ④零件

 大阪出入国在留管理局神戸支局 ①零件 ②零件 ③零件 ④零件

 広島出入国在留管理局 ①零件 ②零件 ③零件 ④零件

 高松出入国在留管理局 ①零件 ②零件 ③零件 ④零件

 福岡出入国在留管理局 ①零件 ②零件 ③零件 ④零件

 福岡出入国在留管理局那覇支局 ①零件 ②零件 ③零件 ④零件

三の1について

 令和七年度において、難民認定申請をしている者のうち生活に困窮するものに対する支援としてする保護費の支給(以下「難民認定申請者保護措置」という。)の申請をした者の数は、八百七人であり、難民認定申請者保護措置を受けた者の数は、五百十八人である。

三の2について

 お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

三の3について

 出入国在留管理庁においては、難民認定申請者保護事業等の実施を公益財団法人アジア福祉教育財団難民事業本部(以下「委託先」という。)に委託しているところ、令和七年度において、委託先が難民認定申請者保護措置の申請を受け付けてから難民認定申請者保護措置の開始の決定をするまでの期間又は難民認定申請者保護措置を開始して差し支えない旨の結果通知を同庁から受けるまでの期間の平均は、約五十日である。また、同年度において、難民認定申請者保護措置を受けた者の平均受給期間は、約十二箇月である。

三の4について

 令和七年度において、難民認定申請者保護措置の申請をしたものの難民認定申請者保護措置の開始が不適当と判断された者の数は、三百二十九人であり、その国籍は、アフガニスタン、アルジェリア、イエメン、イラク、イラン、インド、インドネシア、ウガンダ、ウクライナ、エジプト、ガーナ、カメルーン、ギニア、ギリシャ、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、サウジアラビア、シエラレオネ、スリランカ、セネガル、タイ、タジキスタン、タンザニア、チュニジア、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、パプアニューギニア、バングラデシュ、ミャンマー、モロッコ、リベリア、レバノン、ロシア、英国、大韓民国、中国、米国及び南アフリカ共和国である。また、同年度において、委託先が当該申請を受け付けてから難民認定申請者保護措置の開始が不適当と判断するまでの期間又は難民認定申請者保護措置の開始が不適当である旨の結果通知を出入国在留管理庁から受けるまでの期間の平均は、約七十五日である。

三の5について

 令和七年度において、難民認定申請者保護措置の対象者のうち直ちに住居を確保する必要があるものに対する支援として提供している難民認定申請者緊急宿泊施設を利用した者の数は、二十六人であり、その男女別の内訳は、男性が十三人、女性が十三人であり、国籍別の内訳は、コンゴ民主共和国が六人、シリアが六人、コンゴ共和国が五人、アルジェリアが四人、アンゴラが一人、ガボンが一人、カメルーンが一人、マレーシアが一人、ミャンマーが一人である。また、難民認定申請者保護措置の申請から難民認定申請者緊急宿泊施設の利用開始までの平均日数は約二日、最短日数は零日、最長日数は二十五日である。

三の6について

 お尋ねの「利用者数」については、令和八年六月二十八日時点において二十人である。

 その余のお尋ねについては、お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

三の7について

 出入国在留管理庁においては、難民認定申請者に対する保護事業に加え、補完的保護対象者認定申請者(入管法第六十一条の二第二項の補完的保護対象者の認定の申請をした者をいう。以下同じ。)に対する保護事業を実施しているところ、お尋ねの令和七年度の「保護費」、「生活費」、「住居費」及び「医療費」の支給額について、難民認定申請者の保護に係るものと補完的保護対象者認定申請者の保護に係るものを個別にお示しすることは困難であるものの、その合計額は、それぞれ、「保護費」が約二億二千六百万円、「生活費」が約一億七千百万円、「住居費」が約四千六百万円、「医療費」が約九百万円である。また、同年度の緊急宿泊施設の「予算額」及び「執行額」についても、難民認定申請者の保護に係るものと補完的保護対象者認定申請者の保護に係るものを個別にお示しすることは困難であるものの、その合計額は、それぞれ、約五千万円及び約三千万円である。

三の8について

 お尋ねについては、従前から、委託先において、難民認定申請者保護措置の申請をする者に記載させる事項、当該者に対し面接において聴取する事項及び外務省又は出入国在留管理庁に提出する調査報告書に記載する事項を、それぞれ簡素化する取組に加え、申請者において対面での面接の実施が困難な事情がある場合には、当該申請者の状況等に鑑み、オンラインで面接を行う取組を実施しており、令和七年度においては、当該取組を継続したほか、難民認定申請者保護措置の開始に係る判断基準の明確化、委託先における難民認定申請者保護措置の開始の許否の審査を実施する職員の増員等の取組を実施した。

四の1について

 前段のお尋ねについては、「仕組み」を構築して以降、現時点までに難民審査参与員からの「提言」は行われていない。

 後段のお尋ねについては、出入国在留管理庁において、御指摘の「仕組み」を構築した令和六年二月に、難民審査参与員に対し、当該「仕組み」の内容等を記載した文書を送付した。

四の2について

 前段のお尋ねについては、先の答弁書(令和七年六月二十四日内閣参質二一七第一九一号)の閣議決定以降これまでに、国連難民高等弁務官事務所に対し、ケース・スタディの対象として四件の事案に関する資料を送付した。現在、同事務所と調整しながら、新たな事案を対象として、ケース・スタディを実施している。

 後段のお尋ねについては、当該ケース・スタディの結果、地方出入国在留管理局等に対して「難民調査官の調査の在り方に関するケース・スタディを踏まえた、申請者から効率的に供述録取を行う上での留意事項等について」(令和七年十二月二十五日付け出入国在留管理庁出入国管理部出入国管理課難民認定室長事務連絡)を発出した。

五の1について

 お尋ねの「二〇二五年の三回目以降の難民認定申請者」のうち、難民認定申請時に十八歳未満であったものの数は四十二人(速報値)である。

五の2、5及び6について

 お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

五の3について

 お尋ねの「二〇二五年に・・・法務省令で定める行為をすべきことを命じられた者」の数は零人である。

五の4について

 お尋ねの「二〇二五年に・・・退去を命じられた者」の数は零人である。

六の1について

 令和七年度における条約難民(難民の地位に関する条約(昭和五十六年条約第二十一号)第一条の規定又は難民の地位に関する議定書(昭和五十七年条約第一号)第一条の規定により難民の地位に関する条約の適用を受ける者をいう。以下同じ。)に係るお尋ねの「定住支援プログラムの受講者数」は、四十六人である。

六の2について

 出入国在留管理庁においては、条約難民への御指摘の「定住支援プログラム」の提供に加え、補完的保護対象者の認定を受けた者への「定住支援プログラム」の提供を行っているところ、お尋ねの「生活援助費」の意味するところが必ずしも明らかではないが、これが「生活費」を意味するのであれば、令和七年度における「定住支援プログラム」の受講者に対する①「生活費」、②「医療費」、③「定住手当」の「予算額及び執行額」については、条約難民に係るものと補完的保護対象者の認定を受けた者に係るものを個別にお示しすることは困難であるものの、その合計額は、それぞれ次のとおりである。

 令和七年度予算額 ①約一億七百万円 ②約二百万円 ③約三千九百万円

 令和七年度執行額 ①約七千八百万円 ②約三百万円 ③約二千六百万円

六の3について

 お尋ねの令和七年度における宿泊施設の予算額及び執行額については、条約難民に係るものと補完的保護対象者の認定を受けた者に係るものを個別にお示しすることは困難であるものの、その合計額は、それぞれ次のとおりである。

 令和七年度予算額 約千九百万円

 令和七年度執行額 約二千百万円