質問主意書

第221回国会(特別会)

質問主意書

質問第一〇六号

令和八年四月一日に陸上自衛隊玖珠駐屯地内において実施された安全祈願祭への参加の強制に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和八年七月二十四日

福島 みずほ


       参議院議長 関口 昌一 殿



   令和八年四月一日に陸上自衛隊玖珠駐屯地内において実施された安全祈願祭への参加の強制に関する質問主意書

 令和八年四月一日、陸上自衛隊玖珠駐屯地内の安全の碑の前において、部外団体である玖珠駐屯地後援会の主催による安全祈願祭(以下「安全祈願祭」という。)が実施され、駐屯地司令を始めとする玖珠駐屯地の隊員が参加・協力した。安全祈願祭には、信教の自由及び政教分離の原則に関わる日本国憲法上の重要な問題があると考えることから、以下質問する。

一 次の1から8の政府答弁について、見解に変更がないか示されたい。

 1 平成十八年十一月七日の衆議院安全保障委員会における「事柄の性格上、要請そのものは公権力の行使そのものではないけれども、要請された個人が事実上の強制力を感ずるようであれば、その違法性の観点で問題が生じる可能性がある。」との答弁。

 2 平成二十二年三月八日の参議院予算委員会における「実態といたしまして一律に六十歳未満の一定年齢で退職を事実上強制することが行われているというふうに認められる場合には、実質的に六十歳未満定年を定めたものとして高年齢者雇用安定法第八条に違反するものと解されます。」との答弁。

 3 令和元年五月十六日の参議院厚生労働委員会における「全員参加ということで参加が強制されるような場であって、事実上その業務遂行の延長線上というふうに考えられる場合には、それは職場というふうに解することができると思います。」との答弁。

 4 令和三年二月二十六日の衆議院予算委員会第六分科会における小泉進次郎環境大臣(当時)の「大事なことは、望まないのに、いわゆる周りからの圧力、同調圧力に近いものの中で受けざるを得ないという環境があるとしたら、それを放置しないような対応を考えます。」との答弁。

 5 令和三年六月四日の衆議院厚生労働委員会における田村憲久厚生労働大臣(当時)の「どういう形であれ、接種をしなければならないという同調圧力、こういうものがかからないようには、我々としても周知をしてまいりたいというふうに思います。」との答弁。

 6 令和三年六月九日の衆議院厚生労働委員会における「同調圧力などにより接種が事実上強制されないようにする」との答弁。

 7 令和三年六月十一日の衆議院厚生労働委員会における「いわゆる同調圧力などによって接種が事実上強制とならないようにすることなどに留意をする必要があるというように考えております。」との答弁。

 8 令和六年四月三日の衆議院内閣委員会における高市早苗内閣府特命担当大臣(経済安全保障)(当時)の「企業において、もしも上司の方が適性評価を受けることを求めた場合におきましても、それに同意しないことが許されるような状況が実質的に確保されるということが重要だと考えております。」、「事実上の強制ということにならないようにしてまいります。」との答弁。

二 令和八年六月十六日の参議院外交防衛委員会において、政府は、「今回の安全祈願祭におきましては、事前に駐屯地の隊員に対して開催の連絡がなされておりましたが、参加を義務付けるような命令等は発出されておらず、また、参加しなかった隊員に対する不利益な取扱いも行っておりません。したがって、隊員に参加を強制したものではなかったと承知をしております。」と答弁した(以下「当該答弁」という。)。

 また、令和八年六月十八日の参議院外交防衛委員会において、小泉進次郎防衛大臣は、「今回の安全祈願祭は、事前に駐屯地の隊員に対して開催の連絡がなされていましたが、部外団体が主催したものであり、隊員に対してこれに参加することを義務付けるような命令等は発出されておりませんし、また参加しなかった隊員に対する不利益な取扱いも行っていないことから、隊員に参加を強制したものではないと承知をしています。」と答弁した。

 1 安全祈願祭への参加について、隊員に対する法的な「強制」はなかったか、政府の見解を示されたい。

 2 法律論として、一般に、一定の行為を義務付けるような命令等は発出されておらず、また、一定の行為を行わなかった者に対する不利益な取扱いも行っていないことから「強制」そのものではないとしても、個人が一定の行為をすることについて事実上の強制力を感じるようであれば、違法性又は不当性の観点で問題が生じる可能性があるか、政府の見解を示されたい。

 3 安全祈願祭への参加について、隊員に対する前記一の各答弁にあるような事実上の強制はなかったか、政府の見解を示されたい。

 4 安全祈願祭への参加について、当該答弁における「強制」がなかったとしても、前記一の各答弁にあるような事実上の強制力等を隊員が感じるようなことがないよう、参加の任意性をどのように担保したか具体的に示されたい。

  右質問する。