質問主意書

第221回国会(特別会)

質問主意書

質問第八八号

ずい道等建設労働者健康情報管理システムを活用したトンネルじん肺労働者の救済に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和八年七月十六日

ラサール石井


       参議院議長 関口 昌一 殿



   ずい道等建設労働者健康情報管理システムを活用したトンネルじん肺労働者の救済に関する質問主意書

 超党派議員による「トンネルじん肺に関する議員懇談会」は、二〇〇七年六月十八日の政府と全国トンネルじん肺根絶訴訟原告団との「トンネルじん肺防止対策に関する合意書」を踏まえ、トンネル建設工事における粉じん作業に従事した労働者(以下「トンネル建設労働者」という。)であって、じん肺に罹患した者(以下「トンネルじん肺労働者」という。)に係る被害の迅速な救済等を図ることを目的とし、トンネル建設工事の元請事業者の拠出金を財源としてトンネルじん肺労働者に給付金を支給する制度を検討している。

 短期就労を繰り返すトンネルじん肺労働者を迅速に救済する制度の創設を検討するに当たり、建設業労働災害防止協会が運営する「ずい道等建設労働者健康情報管理システム」(以下「システム」という。)において、トンネル建設労働者の健康管理情報と作業従事歴を一元的に管理することが重要な前提になると思料する。しかし、現時点では、トンネル建設工事現場及びトンネル建設労働者のシステム登録率は百パーセントに達していないと言われている。

 トンネルじん肺労働者をあまねく救済する制度の実現のため、以下質問する。

一 トンネル建設工事現場及びトンネル建設労働者のシステム登録率について、二〇一九年三月のシステム運用開始以降の推移を明らかにされたい。

二 前記一のシステム登録率を早期に百パーセントに近づけるべきと思料するが、政府の見解を明らかにされたい。

三 「第十次粉じん障害防止総合対策の推進について」(令和五年三月三十日基発〇三三〇第三号)には、「平成三十一年三月に運用を開始した健康情報等の一元管理システムについて、労働者本人の同意を得た上で、労働者の健康情報等を登録するよう努めること」との記述がある。同記述について、トンネル建設労働者の健康管理情報や粉じん作業等の作業従事歴の登録が原則であることを表すように変更すべきと思料するが、政府の見解を示されたい。また、「ずい道等建設工事における粉じん対策に関するガイドライン」(令和二年七月二十日基発〇七二〇第二号)にも、「システムについて、労働者本人の同意を得た上で、労働者の健康情報等を登録するものとする」といった文言を追加すべきと思料するが、政府の見解を明らかにされたい。

四 政府及び地方公共団体が発注するトンネル建設工事については、労働安全対策として、発注条件又は特記事項に「システムについて、労働者本人の同意を得た上で、労働者の健康情報等を登録するものとする」といった記載を行うよう徹底すべきと思料するが、政府の見解を明らかにされたい。

五 国土交通省大臣官房技術調査課「土木工事安全施工技術指針(令和八年三月)」第十五章山岳トンネル工事第一節一般事項には、「必要に応じて、「ずい道等建設労働者健康情報管理システム」を利用すること」との記述がある。しかし、「必要に応じて」は効力の弱い表現であるため、「システムについて、労働者本人の同意を得た上で、労働者の健康情報等を登録するものとする」といった表現に改めるべきと思料するが、政府の見解を明らかにされたい。

六 「建設産業における生産システム合理化指針について」(平成三年二月五日建設省経構発第二号)を改定し、トンネル建設工事を行う事業者に対し、「システムについて、労働者本人の同意を得た上で、労働者の健康情報等を登録するものとする」旨を明示すべきと思料するが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。