第221回国会(特別会)
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質問第七一号 事業所税の課税団体の要件に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和八年七月十三日 石垣 のりこ
参議院議長 関口 昌一 殿 事業所税の課税団体の要件に関する質問主意書 秋田市では、令和八年一月一日時点の住民基本台帳に記録されている人口及び令和七年国勢調査(速報値)における人口がそれぞれ三十万人を下回った。これに伴い、人口三十万人以上という事業所税の課税団体の要件を満たさなくなったため、三十五年間徴収してきた事業所税の課税権限を失った。 西川将人衆議院議員(当時)が提出した「事業所税に関する質問主意書」(第二百十七国会質問第三号)に対する答弁(内閣衆質二一七第三号)において、政府は「事業所税は、都市環境の整備及び改善に関する事業に要する費用に充てるための目的税であることから、その課税団体は、人口及び企業が集中することに伴い、都市環境の整備の重要性が特に認められる人口三十万以上の市等に限定されている」とした上で、事業所税課税の見直し等については、「実質的に課税団体を拡大することであることから、課税団体を限定する事業所税の性格を踏まえると、慎重な検討が必要である」と答弁し、課税団体の要件見直しには慎重な姿勢を示した。 事業所税が創設された昭和五十年当時は、人口増加及び都市化の進展に伴い、道路、上下水道、公園等の都市インフラの新規整備に係る財政需要が大きかった。一方、人口減少社会となった現在では、既に整備された都市インフラの維持管理及び更新に係る財政需要へと移行している。そのため、人口が三十万人を下回ったことのみを理由として、都市インフラ整備に係る財政需要が大きく減少するとは考え難い。また、事業所税の課税権限を失うことは、普通交付税の算定や自治体の一般財源に影響を与えることとなる。 以上を踏まえて、以下質問する。 一 事業所税の課税団体の人口が三十万人を下回った場合、政府は、都市インフラの維持管理及び更新に係る財政需要についても減少すると認識しているのか示されたい。 二 事業所税の課税権限を失うことは、普通交付税の算定や自治体の一般財源に影響を与えると考えるが、政府はその影響をどう認識しているのか示されたい。また、課税権限を失った結果、自治体の財政基盤に影響が生じることは、事業所税の課税の趣旨に照らしてやむを得ないと考えているのか示されたい。 三 人口が三十万人を下回ったことのみを理由として事業所税の課税権限を失わせる現行制度は、人口減少社会における都市インフラの維持管理及び更新に必要な財源確保の観点から合理的と考えるのか示されたい。合理的と考える場合、その理由を具体的に示されたい。 四 前記答弁において、政府は、事業所税の課税団体を人口三十万人以上の市等に限定している理由として、「人口及び企業が集中することに伴い、都市環境の整備の重要性が特に認められる」ことを挙げている。しかし、人口三十万人未満の自治体も、企業活動に伴い、都市インフラの維持管理及び更新に係る財政需要は生じている。事業所税の課税の可否を人口規模によって区別する合理的な理由について、政府の見解を示されたい。 五 事業所税は目的税である以上、課税の可否は人口規模だけではなく、都市インフラの維持管理及び更新に係る財政需要や企業活動の実態に即して判断されるべきと考えるが、人口三十万人という画一的な要件を維持する合理的な理由を示されたい。 六 政府は、人口減少が進む自治体において、都市インフラの維持管理及び更新に必要な費用がどの程度減少するか検証を行ったことがあるか示されたい。行っている場合、その内容及び結果を示されたい。 七 前記六の検証を行っていない場合、その理由とともに、人口三十万人という課税団体の要件が現在においても合理的であることを裏付ける客観的根拠を示されたい。また、人口減少社会における都市インフラの維持管理及び更新に係る財政需要と事業所税との関係について検証を行う考えはあるか示されたい。 八 人口減少社会となった現在では、財政需要の中心は都市インフラの新規整備から維持管理及び更新へと移行している。このような都市インフラ整備に係る財政需要の変化に対する政府の認識を示されたい。その変化を踏まえ、人口三十万人という課税団体の要件を含む事業所税の課税の在り方について検証を行う考えはあるか示されたい。 右質問する。 |