請願

 

第222回国会 請願の要旨

新件番号 25 件名 ILO第百九十号条約の批准に関する請願
要旨  二〇二五年六月、参議院本会議で労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律が可決・成立した。改正法では職場におけるハラスメントを行ってはならないことを明確にした上で、社会における規範意識醸成に取り組むことを国の責務としたほか、カスタマーハラスメント対策、求職者へのセクシュアルハラスメント対策を事業主に義務付けるなど企業に求められるハラスメント防止措置及び女性活躍推進に関する対応が強化された。しかし、包括的にハラスメントを禁止する法律とはなっていない。ハラスメントは人権侵害である。職場における暴力及びハラスメントは権利行使を妨げ、被害者に取り返しの付かない深刻な精神的・身体的苦痛を与え、被害者の多くが職場を去らざるを得ないなど決して許されるものではない。二〇二一年六月、仕事の世界における暴力及びハラスメントの撤廃に関する条約(以下「ILO第百九十号条約」という。)が発効したが、日本政府は条約審議で賛成したもののいまだに批准していない。政府に対し全労連が繰り返し批准を求めても検討するとの回答にとどまっている。二〇二四年には国連女性差別撤廃委員会から労働施策総合推進法のパワーハラスメントに関する規制がジェンダー関係及び力関係に十分に対応していないことを指摘され、職場における差別、ジェンダーバイアス、ハラスメントにつながる有害なジェンダー規範及び社会規範に対処することと勧告された。国連ビジネスと人権ワーキンググループの訪日調査報告書でも独立した国内人権機関の設立を求めている。ハラスメントをなくすため、速やかにILO第百九十号条約批准に向けて職場における暴力とハラスメントの定義を定め、人権侵害として罰則付で禁止するなど国内法の整備を進めるとともに、独立した人権機関の設置を求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、日本政府はILO第百九十号条約「仕事の世界における暴力及びハラスメントの撤廃に関する条約」を批准すること。

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