参議院の動き

日本国憲法施行七十周年記念式 伊達議長式辞


憲政記念館        

本日、ここに、安倍内閣総理大臣、寺田最高裁判所長官、並びに、衆参両院の多数の国会議員、そのほか多くの関係各位の御列席をいただき、日本国憲法施行七十周年記念式が挙行されますことは、大変喜ばしく、皆様方に心より感謝申し上げます。

戦禍の跡が色濃く残る昭和22年5月、日本国憲法は施行されました。明日を生きることも困難な状況の中で、祖国再建に臨む新しい国の礎が広く内外に示されたのであります。以来、我が国は日本国憲法に謳われた崇高な理念に導かれ、多くの諸課題に対峙してまいりました。

国民主権・平和主義・基本的人権の尊重を標榜する新たな憲法の下で、先人が世界の恒久平和と豊かな国民生活実現のため力を尽くしてこられたように、私たちもまた、希望にあふれる未来を、次の世代へ確かに引き継いでいくために努力していかなければなりません。これからも、参議院は時代の要請に応えながら、国権の最高機関たる使命を果たしていくため、なお一層精進してまいります。

結びに、我が国国民が日本国憲法とともに歩んできた70年に及ぶ長い道のりに思いを致し、その重ねてこられた御労苦に深甚なる敬意と感謝の意を表しますとともに、今日のこの佳き日が、私たちの憲法に対する理解を更に深める契機となりますことを念願いたしまして、私の式辞といたします。

平成29年4月26日

参議院議長 伊達 忠一